概要
怪盗、ボクっ子、サイコパス……90年経っても継承されるキャラの濃さ
角川文庫『黒蜥蜴と怪人二十面相』所収。
(※キャッチコピーは名作キャッチコピーキャンペーン受賞作から)
(※キャッチコピーは名作キャッチコピーキャンペーン受賞作から)
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!原点にして頂点
探偵・明智小五郎と美しい宝石や人間をさらう女賊「黒蜥蜴」が知恵くらべ対決を行う作品です。昨今では二十面相に比べて話題に上がりづらいような気がしますが、読んでみるとこの作品が、現代のあらゆるエンタメの原点であり、概念として完全に人口に膾炙していることがわかります。
黒蜥蜴は妖艶にして狡猾、悲しい過去とかとんでもない動機とかのバックボーンもなく、ただ楽しいからという理由で好き放題やっています。ただただ黒蜥蜴のキャラクターだけが強烈に立っており、一周回ってライトノベルに近くなっています。
80年前の作品ですが、文体が非常に読みやすいのも特徴です。地の文がナレーション的に緊迫感を盛り上げてくれたり、…続きを読む