概要
騎士学校を卒業したグレンダは、辺境の地で新米騎士として働き始める。
新たなご主人様・アルネは銀髪碧眼の美青年。しかし軍事国家の公子でありながら、剣術ダメ、戦術ダメ、内政は伯母や住み込みメイドに任せきりの、書類仕事すらままならないダメダメ領主。
グレンダがあれこれ世話を焼いているうちに、アルネはとんでもないことを言い出して…!?
俊速の剣撃と男顔負けの度胸を武器に、女騎士グレンダが繰り広げるは前代未聞の〝亡命〟劇。
どんな雨風が待ち受けようとも、必ず最後までアルネを戦乱から守り抜く!
そして国外逃亡の果てに明かされる、グレンダの〝翠眼〟が持つ秘密とは…。
愛と忠誠が揺れ動くノルディック・ロマンス、ここに全力疾走中!!
◎第8回
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- ★★★ Excellent!!!私の務めは、貴方を守り抜くことだ。
騎士養成学校を、副主席で卒業した主人公。男社会の中でも、彼女の腕と美しさに敵う者など、どこにもいなかった。ところが、主人公の配属先がなかなか決まらず、焦る主人公に下された決定は、ある領主の護衛騎士として働くことだった。
しかし主人公の主である領主は、寝坊はするし、朝ごはんも間に合わず、といった怠惰で堕落した生活を送っていた。主人公は何とか彼に、領主の仕事をさせようとするが、彼の自堕落な生活は治らない。
そんな中、雨の日に領内で男の子の失踪事件が起き、そこで主人公は彼のある秘密を目撃する。そして、「死の雨」という不吉な言葉も耳にすることになった。この秘密から、主人公は彼が力の使い過ぎで自…続きを読む - ★★★ Excellent!!!歩くような速度で
一章まで読了した時点のレビューとなります。
まだまだ女性が社会進出しづらい時代背景の中で、女性騎士として辺境領主に仕える主人公、グレンダ。
そして彼女の主たるぐうたら領主、アルネ。
二人は出会いからしばらくは、生真面目な騎士たるグレンダが、ぐうたらなアルネのケツをひっぱたくような関係であったが、アルネの事情を知った直後からその認識を改めていく。
この緩やかで、でも確かな関係性の変化が、まるで草原を吹き抜けるそよ風のように心地よかったです。
このままじんわりと関係を深めて、睦まじい間柄になればいいなぁ、と思っているのですが、あらすじでは戦争が迫り、亡命することになるそうなんですよね……。
今後…続きを読む - ★★★ Excellent!!!愛情と忠誠のあいだ
一章途中まで読んでのレビューとなります。
【面白かった点】
あらすじにあるような逃亡劇はまだ始まっていませんが、いわゆる嵐の前の静けさでしょうか。
そんな静かな舞台――ボムゥル領や騎士学校時代に出てくるキャラクターは皆、個性があって、よく動きます。そんな彼らの会話や行動がいちいち楽しい。
【良かった点】
『ある初夏のモーニングティー』三話のアルネとグレンダのワンシーンが尊い。
このとても静的で、愛情と忠誠に満ちた描写があるからこそ、そこに到るまでの第一章が映えるというものです。
【期待している点】
あらすじにあるように戦争からの逃亡劇ですから、ある種の悲劇になるのでしょうか。
何にして…続きを読む