概要
「わたしの願いは一つだけ。――を、殺すこと」
「だって、わたしは『滅びた国の王女』なのだから――」
王宮の闇をとくべつな術―『邪術』と呼ばれる、古代から続く占い―であばく、中華風ファンタジー。
復讐のために後宮に入り込んだヒロイン《冰遥》×彼女の謎に心惹かれてしまう謎の貴族《辰》。
「猫好きに変人はいません。持論です」
「あはは!」
あやしい術を使い、後宮の女人たちから情報を集める彼女の目的はただ一つ——。
「わたしの願いは一つだけ。――を、殺すこと」
彼女は、幸せだった日々を引き裂き、無情にも苦しめた運命を変えるため、不思議な雰囲気の貴族の男と協力することに。
「一応言いますが、わたしはあなたが好きではありません」
「僕を相手に肝が据わっているね」
「生意気ってよく言われる」
「自覚済みか」
後宮×陰謀×がんばるヒロイ
王宮の闇をとくべつな術―『邪術』と呼ばれる、古代から続く占い―であばく、中華風ファンタジー。
復讐のために後宮に入り込んだヒロイン《冰遥》×彼女の謎に心惹かれてしまう謎の貴族《辰》。
「猫好きに変人はいません。持論です」
「あはは!」
あやしい術を使い、後宮の女人たちから情報を集める彼女の目的はただ一つ——。
「わたしの願いは一つだけ。――を、殺すこと」
彼女は、幸せだった日々を引き裂き、無情にも苦しめた運命を変えるため、不思議な雰囲気の貴族の男と協力することに。
「一応言いますが、わたしはあなたが好きではありません」
「僕を相手に肝が据わっているね」
「生意気ってよく言われる」
「自覚済みか」
後宮×陰謀×がんばるヒロイ
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★ Good!かつて曼珠沙華の名を冠した少女は、陰謀渦巻く数奇な運命に挑むのか……。
第一章中盤まで読了した時点での感想です。
作品のキャッチコピーと内容の温度差(?)に驚いたのですが、丁寧で趣深い語彙によって紡がれた中華風ファンタジーを彩る世界観と、瞼の裏に浮かび上がってくるような各登場人物の容姿や心情の描写が緻密で素晴らしく、作者様の文学に対する造詣の深さが垣間見えます。
(他方で、当該作品は、中華風世界観を十分に理解するために一定程度の予備知識を求められます。固有名詞や難解表現には十分な説明が付されておらず、中国の文化や歴史に疎い僕のような人間にとっては非常にハードルの高い作品です。)
そんな作者様のことですから、独自の哲学に基づいた文章構成があるのでしょう。釈迦…続きを読む - ★★★ Excellent!!!美しい本格中華ファンタジーの世界を描くには美しい文章で
本格派中華ファンタジー。
その世界観で登場するのは華美な王宮、煌びやかな衣装を纏った麗人、眉目秀麗な皇太子。
だが、それ故にその美しい情景を描く文章にも品格と技術が求められるもの。
本作は、その難しい要求を易々と超える文章力によって描かれています。
選び抜かれた言葉、読みやすいながらも洗練された文体、流麗な文章によって描写された本格中華ファンタジーの世界が本作最大の魅力。
主人公は、特異な生い立ちにして戦場の覇者ともなる強大な力を有する女性、冰遥(ヒョウヨウ)。
そして彼女に思いを寄せる皇太子、躘(リョウ)。
二人が織りなす恋模様を背景にして、後宮に渦巻く陰謀に敢然と立ち向かう冰遥の…続きを読む