概要
それと言うのも図書室に本を借りに来る生徒がきわめて少ないから。
そんな図書室のミューズのもとに訪れるのは……?
-----------
アルファポリス様にも掲載しています。そのうち小説家になろう様、ノベルアップ+様にも掲載予定。
-----------
作者の推しVtuberの読み猫さん(https://twitter.com/yomineko21)と歌方しずくさん(https://twitter.com/shizuku_mermaid)のコラボイベントのために書き下ろした短編です。
ちなみに題名の「エラトー」とはローマの芸術神「ミューズ(ムサ)」のうち、抒情詩と愛を司る女神の名前です。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!文学が織りなす青春の奇跡を描いた、心温まる一作
図書室の静寂が二人の心の距離を縮める――『図書室のエラトー』は、そのような物語である。
読書を通じて出会った詩織と宇佐美が交わす「文学」にまつわる対話は、まるで純粋な心が紡ぎ出す詩のように響く。
二人の関係性の変化を丹念に描き出す筆致は、読者の心を掴んで離さない。
この作品の中で、「文学」はただの背景ではなく、二人の間の隠された感情、未来への可能性を象徴している。
ドストエフスキーやリルケといった文豪たちの作品を通じて、自らの内面と向き合い、互いを理解していく。それはまさに、「文学」が持つ力、人の心に寄り添う力を見事に示している。
図書室は、二人にとっての秘密の閉じられた空間であり…続きを読む - ★★★ Excellent!!!なんと素敵な、甘酸っぱい物語であることか!
本作のヒロイン、詩織は文学少女である。だがそれ故に、好きな本について語り合える友人がいなかった。
図書委員の彼女が一人、閉館作業を進めていると、ある少年が本を返しにやって来る。
サッカー部のエースにして学校中の女子の憧れの宇佐美 武は、何故か詩織しか借りていない硬派な文学作品ばかり借りていて――。
この詩織と武の、互いを想う心の距離感がもう絶妙に描かれている!
もどかしいような、このままずっと今のままでいてほしいような、さっさとくっつけよオマエらと背を押したくなるような。甘酸っぱい恋愛という物が凝縮されている!
文学作品の説明も丁寧にされており、読むにあたって何の前知識も必要ない。それで…続きを読む - ★★★ Excellent!!!穏やかで優しい作品
1人1作品優しくコメントする企画の主催者のMegです。この度は企画に参加いただきありがとうございました。
全体を読んで、穏やかで優しい作品だなと思い、心がほっこりしました!
まずタイトルがいいですね。エラトーって文学的で素敵です。
黄昏時の図書室や、むささんを花にたとえた描写など、美しくかつ可憐で素敵です!
むささんのみんなラノベばかりで名文学を読んでくれないとか、うさみくんのみんな思いたいうさみくん像を自分に重ねているだけというのも、共感しやすいです。
作者さんの文学への造詣も読み取れました。恥ずかしながらリルケは詩人のイメージで、長編を書いていることを知りませんでした。。
ただもった…続きを読む