荒れ野のリヴァイアサン～水の王、野望の騎士〜

正義と理想を胸に、陰謀が渦巻く宮廷を突き進む青年騎士アルノー。
その道はたしかに平和で平等な世界へと続いているはずだった――。

しかし彼の夢はやがて多くの命を呑み込み、幼馴染のアーネをはじめ、親しい者たちの運命すら血に染めていく。

願いは継がれ、犠牲は増え、歴史は静かに動き出す。
その願いは、本当に「正しかった」のか？

まるで長大なファンタジー映画を観ているかのような、
圧倒的な構成力と継承性を備えたダークファンタジーです。

貴族暗殺を皮切りに、王国の権力構造が音を立てて崩れ始める。
その渦中で、僻地出身の青年騎士アルノーは、理想と大義を胸に歩み出す。
しかし、その理想こそが彼自身を破滅へと追い込んでいく――。

本作は、単なる陰謀劇でも、単なる戦記でもありません。
「喪失」と「願いの継承」こそが物語の核であり、誰かが落とした一滴の祈りが、やがて大河となって歴史を動かしていく――。
その積み重ねが、読むほどに胸へ迫ってきます。

アルノーが操る『水』の術は、ただの魔法ではなく、彼の柔軟な発想・戦術・変化し…続きを読む

“夜の城で起きた暗殺”から、国が崩れていく匂いがするプロローグ。
静かな描写で場を作って、そこから戦闘に一気に落とす流れがうまいです。

炎を纏う剣、そして水で形作られた人形。
さらに「水」だけじゃなく、血までも“材料”として扱われるあたりで、この物語がただの騎士ファンタジーじゃないと分かります。残酷さにちゃんと理由がありそうで、怖いのに先が気になる。

“誰もまだ気付いていない”という締めが効いていて、ここから何がどうひっくり返るのか、続きを追いたくなる導入でした。

理想を掲げる者が、どれほどの犠牲を払ってでも前に進む――🌊🛡️

『荒れ野のリヴァイアサン～水の王、野望の騎士〜』は、貴族暗殺をきっかけに王国の派閥争いが激化する中、僻地出身の青年騎士アルノーが、幼馴染アーネと共に理想を掲げて戦乱の渦へと飛び込む骨太なダークファンタジー戦記です📖✨

特筆すべきは、戦闘描写の戦略性と体感的迫力の融合。術の使い方が「準備・誘導・逆手」と理詰めで描かれ、物語そのものを動かす力を持っています🔥🧠

理想を貫く者の代償と覚悟を描いた、静かに胸を打つ作品です⚔️🌌

港の匂い
木の家のきしみ
子どもたちの笑い声。

そんな「日常」の温度が
次の瞬間には権力の軋みと殺気に反転する——
この落差の気持ちよさが本作の持ち味です！


会話で人物の芯を見せ
戦闘では
理詰めの手順と体感的な迫力で押し切る。

特に術の使い方は
〝カッコいい〟だけで終わらず
準備・誘導・逆手と
戦略が物語そのものを動かしていくのが
読んでいて、とても心地よいです！！

政治劇は難解に寄らず
信頼と野心、守る責務と変革の欲求が
せめぎ合う人間ドラマとして胸に来ます。

幕間で描かれる小さな仕草や祈りが
のちの決断の重さへと静かに繋がっていく
構成力がまた巧み！！！

剣戟のスピード感…続きを読む

宮廷の権力闘争と、それに翻弄される主人公たちを描いた、重厚なダークファンタジーです。水術を操る青年騎士アルノーと天才的な知性と才覚を持つ幼馴染アーネのコンビのバランスがよいと感じました。

また、重厚な政治劇と、個性豊かなキャラクターたちのコミカルな日常パートのバランスもとれていて、シリアスな展開でも一息つきながら読み進められるダークファンタジーと思いました♪

骨太なファンタジーを読みたい方におすすめの作品です！

物語の世界観、登場する人物1人1人の心情描写や会話、そして戦闘シーンなど、様々な情景が確かな文章力により描写されております。
一度読み始めたら止まらない、そんな魅力に溢れたダークファンタジー作品です。

個人的には、本作は真の小説に迫るほどの優れた作品だと考えています。

全体として緻密に設計された構成、繊細な描写、そして自然な会話が、この小説の最大の魅力だと思います。

ぜひ読者の皆様にも強くおすすめしたい作品です。

貴族暗殺を皮切りに、国を揺るがす内乱が静かに幕を開ける。
これぞ“ダーク”な王道ファンタジー。

ある日の夜、暗殺事件をきっかけに城内の派閥争いはその形を変えていく。
裏切り、忙殺、陰謀。緻密に練り上げられた世界設定の中で、キャラクターたちは己の信念を胸に戦い続ける。

その中心にいるのは、平和と平等を夢見る主人公の青年騎士アルノー。
彼が辿り着くのは理想の実現か、それともさらなる混沌か。

構想10年、渾身のダークファンタジー。
ぜひ、その結末をお確かめください。