首相暗殺と魔物の襲来で日本が地獄絵図と化す中、“日本を取り戻す意思がある者”だけが異世界へ転移するという、絶望の果てから始まるサバイバルが本作の核になっている。
主人公に与えられた職業は――【カスタードプリン】。
ふざけた名前、不遇職、戦闘向きではない……誰がどう見てもハズレ。
だがその裏に隠されていた特殊能力『生命付与』は、世界最強クラスの潜在力を秘めていた。
異世界で力を鍛え、絶望を覆す力を持って帰還し、魔物に蹂躙された日本を奪還する――
この“反転攻勢”の構図が痛快で、職業名とのギャップが物語の推進力として強烈に機能している。
ふざけた職業が世界最強へと反転する快感と、日本を取り戻すという重い使命感が同居する、異世界奪還系の中でも異彩を放つ一作。
序盤10話ほど読ませていただきました。
日本を取り戻すというかなり重い目的を背負って異世界へ来た主人公。
そこで与えられた職業が
まさかの「カスタードプリン」。
この落差だけでもかなり強烈ですが、
読んでいて面白かったのは、
主人公本人は意外なくらい堅実に生き残ろうとしているところでした。
いきなり強大な力で無双するわけではなく、
使える能力を確かめ、
敵との力量差を考え、
安全にレベルを上げる方法を探していく。
そんな中で生まれたマークⅠも、
最初は「喋る石」というシュールな存在だったのに、
少しずつ頼れる相棒になっていくのがいいです。
重い世界観。
ふざけた職業名。
地道で真面目なサバイバル。
この三つの組み合わせが独特で、
「カスタードプリンがどうやって日本奪還につながるんだ?」
という疑問そのものが続きを読む力になっています。
ここから職業と生命付与がどう化けていくのか楽しみです。
職業:カスタードプリン
職業:カスタードプリン……?
思わず二度見しました。主人公ことロスト氏も嘆いてますが当然だと思います。
ライオンを捕食する最強のネズミ、熊をエサにするモフモフオレンジ――もとい巨大蜘蛛。どういう訳か近畿地方にこぞって出現したそれら地球外生命体を皮切りに、日本は阿鼻叫喚の地獄絵図に。
その状況を打破すべく、謎の存在の助力を得て異世界で修行すると言う、とても真面目な動機から主人公は旅立ちます。
家族や知り合いの記憶、名前と年齢、果ては容姿まで別人という超絶ハードモードに加え、職業:カスタードプリンと来て、普通なら半年はふて寝しそうな所を即座に切り替えて状況判断に努めるロスト氏は、とても偉いと思います。
しかし、ステータスまでも低く流石にこれは詰んだかなと思った所、的確な判断で小石に『生命付与』スキルを使用。人格を持った存在に変化するのですが、これがなんだかすごく、可愛いです……。
かくして冒険が始まるのですが――、もしモフモフオレンジが飼育されていたら、私も見に行くと思います。モフモフオレンジ! モフモフオレンジ!
「タイトルで笑ったのに、気づけば本気で読んでいた」——この一言が全てを言い表しています。
首相暗殺、日本崩壊、異世界転移——重厚なシリアス世界観に叩きつけられる職業名【カスタードプリン】。そのギャップが掴みとして機能しながら、読み進めると「弱いからこそ考える、弱いからこそ工夫する」主人公ロストの成長が真剣に描かれています。
「生命付与」で命を吹き込まれた石のマークⅠとの兄弟のような掛け合いが微笑ましく、無機物に宿る個性豊かな仲間が増えていく展開も独創的。154話・57万字・★2484という数字が、この作品の底力を証明しています。
日本奪還という初志を忘れない主人公の在り方が、最後まで物語の背骨を貫いています。
職業【カスタードプリン】
この一言だけなら、思わず笑ってしまうような設定です。
けれど、この作品はその印象だけでは終わりません。
物語の始まりにあるのは、魔物によって追い詰められていく日本の姿。
絶望的な状況の中で異世界へ渡った主人公ロストは、強大な力を与えられるどころか、意味すら分からない職業と、すぐには使いこなせない特殊能力を手にします。
でも、そこからが面白いです。
ロストは派手な力で一気に無双するのではなく、自分の能力を一つずつ確かめ、使えるものを拾い、失敗しながらも生き残る方法を探していきます。その過程がとても丁寧で、弱いからこそ考える、弱いからこそ工夫するという面白さがありました。
特に、主人公の能力から広がっていく関係性が印象的です。過酷なサバイバルの中に、少し可愛らしくて不思議な会話が入ることで、物語に緊張感だけではない温かさが生まれています。
ふざけた職業名、重い世界観、泥臭い成長、そして日本奪還という大きな目的。
その全部が合わさって、読み進めるほど「この力がどんな形で広がっていくのか」「ロストたちの反転攻勢がどこへ向かうのか」と気になっていく作品でした。
奇抜な設定から始まりながら、しっかり熱い異世界奪還ファンタジーです。
本作は、「魔物に蹂躙された日本を取り戻す」という、ダークな世界観から物語が始まります。
に対しての、唐突な不遇職【カスタードプリン】というパワーワード。
この世界観の重さに対する、「タイトルや設定のゆるさ」の落差、
これが早期に提示されることで読み手が作品の醍醐味をすぐ理解できる丁寧な構造です。
作者様の手腕はこの「落差」であり、タイトルと世界観だけではなく、
ストーリー構成にもそこかしかに設定されており、
緩いのかと思えばシリアス、ライトかと思えば、丁寧・リアリティを
あらゆる場面で提示されます。
これもまた、トレンドの皮をかぶりつつ、劇薬を提示してくる名作の
要素ですよね。
WEB小説のトレンドに飽き、より刺激的なものを望む読者様に是非一度
おすすめしたい作品です。