人喰い姉妹

山中で起きた自動車転落事故。
その事故に巻き込まれた高校生の藍は、気が狂った仲間たちがお互いを喰い殺しあう場面を目撃する。その中には自慢の姉の碧もいた。そして、殺し合いの中に漂う血の匂いに惹かれる自分に気が付く。

その日から普通の食事に対する関心を失くした藍は、事故で生き残った自分たち姉妹が人肉に執着するようになったことに気が付く。人間の世界を愛している藍は共食いを否定し、人間として生きたいと願うが、他者への共感性が薄かった姉の碧は、自分の欲望のまま人を食べて生きることを望み、愛する妹の藍にもそれを強要する。
しかし自分の思い通りにならず、姉である自分以外の家族を愛した藍に激高し、腹いせにその家族を惨殺。
その所業は藍の怒りと、殺された遺族の少年の復讐心を巻き込んで結末に向かう。