俺はまだ異世界をしらない　～ローキックを極めすぎた男、お約束がわからず聖剣を蹴り折る～

「ローキックはいい。なぜなら誰にでもできる」

現世では何もかもうまくいかなかった不器用な男・日々野。
現実逃避で始めたローキックにのめりこみ、寝る間も惜しんで蹴り続けたローキックの数は８億を超えた。
だが、あまりに鍛えすぎたローキックはあらゆるものを叩き折り、ついに蹴るものがなくなった。

そんな世を儚み自殺を決意すると、異世界へ迷い込む。
そこには、見たことのない屈強なモンスターがはびこる魔境。
つまりローキック蹴り放題！

「抜いて」と頼まれた聖剣をテンションまかせに蹴り折って、女神をギャン泣きさせると、彼の『勇者』としての第二の人生が始まった。

『魔人王』を倒してくれる救世主を待ち望んでいた女神・ニナニーナ。
自分のローキックに耐えられるものを探していた日々野。

２人が出会い、ロ…続きを読む