概要
何度繰り返しても俺はお前を救うから
隆史は幼い頃に助けた妖精から、三十分だけ時間を巻き戻す事が出来るという不思議な力をもらっていた。
だけどせいぜい唐揚げとフランクフルトのどちらを食べれば当たりかだったり、ちょっと忘れ物を取りに帰ったり、そのくらいに使うくらいで、隆史は有効に力を使っているとは言い切れない状況が続いていた。
少しだけ便利な力。隆史の認識はそれだけのものだった。
そんなある日、片思いの相手でもある穂花を見送った後に、突然猛スピードで突っ込んできた車によって事故に遭うところを目撃してしまう。
隆史はすぐに時間を戻して穂花を救おうとする。
だけど何回繰り返しても、穂花は同じ車にひかれてしまう。何回繰り返しても。何度時間を戻しても。
三十分間の中を繰り返しても、どうしても救えない。隆史はついにその事を悟る。
だけどせいぜい唐揚げとフランクフルトのどちらを食べれば当たりかだったり、ちょっと忘れ物を取りに帰ったり、そのくらいに使うくらいで、隆史は有効に力を使っているとは言い切れない状況が続いていた。
少しだけ便利な力。隆史の認識はそれだけのものだった。
そんなある日、片思いの相手でもある穂花を見送った後に、突然猛スピードで突っ込んできた車によって事故に遭うところを目撃してしまう。
隆史はすぐに時間を戻して穂花を救おうとする。
だけど何回繰り返しても、穂花は同じ車にひかれてしまう。何回繰り返しても。何度時間を戻しても。
三十分間の中を繰り返しても、どうしても救えない。隆史はついにその事を悟る。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!もし、大切な物が二つあって、どちらかしか救えないとしたら。
妖精フェルとの出会いにより、時間を巻き戻す能力を使えるようになった主人公、隆史(たかし)。
もっともそれは、彼が使える能力というよりも、フェルが叶えてくれる「願い」のようなものなのですが。
ラブコメ調の、ほんわかしか始まりを見せる本作ですが、そこはいつもの筆者の持ち味。中盤以降、事態は急展開します。
恋する相手、穂花(ほのか)が、自動車事故に遭ってしまうのです。
当然事故をなかったことにするため、時間を戻す隆史ですが、事態はまったく好転しないのでした。
時間を戻すことに、もし制約があるのなら。
制約が大きくなる、条件があるとしたら。
どんどん事態が悪化していく中で、隆史が選…続きを読む - ★★★ Excellent!!!奇跡も望む意味も、その代償も、僕は何も解っていなかった。
レビュータイトルは、某魔法少女のキャッチコピーの一部を少し変えたものになります。
この物語はいわゆる、タイムリープもの。それも自身の意志でお願いして行使できるもの。最適解を求める姿に相通ずるものがありましたので、この言葉が思い浮かびました。
あなたは時間が戻せるとしたら何に使いますか?主人公の野上隆史(のがみたかし)ように初めは、から揚げとフランクフルトのどっちが美味しいか食べ比べしたりするかもしれません。小さな選択を悩まずにどちらも選んでみて、人生をちょっぴり豊かにするなんてのもありだとおもいます。
だけどあるとき、あなたの力に誰かの命が掛かってしまったらどうしますか? そんな選…続きを読む