第18話
既読が着くまでたったの3分程度だったのに異常に長く感じた。送られてきたメッセージはたったの3文字だった。
『ごめん』
1年以上待った時点で返事はそうだろうと分かってはいた。さっきまでは怒り日に近い感情があったのに今はすっかり消え失せている。その3文字が意味することも完全に理解出来ている。1年以上の片思いがやっと終わったという安堵感さえある。好きだと自覚したのは何時だったのかすらハッキリとは覚えていない。なんなら何故好きになったのかも覚えていない。気付いたら好きになっていた。ただそれだけだ。こうなる事も勿論想定内だ。何もしないよりかは諦めが着いた。せめてそう思わないと冷静で居られないだろう。適当に何文か返してアプリを閉じた。ベッドに寝っ転がって天井を見上げる。天井が歪んでいる気はしたが恐らく気の所為だろう。
そして、心にガラスの破片が刺さったように痛むのも気の所為だろう。
ガラスの恋心 千莉 @seri_R
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