第7話 抑えられそうにない

文化祭が終わって今度こそゆっくりできるかと言われたらそうでも無い。毎月の掲示物の作成が残っている。12月分を作らないといけない。しかも新聞作成と同じで私と朱里、悠里で作る羽目になった。なんで放課後に残る事が多い広報委員会に部活生が多いんだ。しかもなんで扱いが面倒な奴が1人いるんだ。作業の途中でふざけ始めて話にならない。そうなれば消去法で帰宅部の私と朱里、人手不足解消の為に梨花の幼なじみの悠里が必然的にやる事になる。

とはいえ実質的に作業をしているのは私と朱里で悠里は手伝いという名の用心棒のようなものだ。居てくれるのは有難いが今度は気まずい。せめて12月分の掲示物を作らなくていいと言って欲しい。


その願いは叶わなかった。12月も半ば、あと2日で冬休みという所で先生から「冬の分の掲示物を作れ」との指示があった。絶望感に浸りつつ昼休みに朱里、梨花と一緒に掲示物に使う色画用紙を取りに行った。しかもそれと同時に梨花が悠里に放課後の手伝いを頼んでしまった。終わった。それ以外に考えられなかった。しかも悠里もその話を断っていない。放課後が憂鬱になるなんて思ってもいなかった。

放課後は部活やら帰宅するやらですぐに教室が空になる。つまり教室に残っている人が限られているという事だ。ため息をつきたくなるのを抑えつつ朱里と画用紙に下書きを始めた。冬休み明けに使えるようにコマや鏡餅、お年玉のポチ袋など正月感のある物を作っていく。


「多分このぐらいなら明日で終わるよね?」


「多分終わるね とりあえず切るところまでやっとこうか」


下書きを切り取りながらどうするか迷っていた。明後日20日が終業式で明明後日から冬休みだ。明後日に告白してしまおうか。長期休みの前に言っておけば始業式の日には気まずくは無いだろう。24日に悠里の家でクリスマスパーティをする予定はあるがその頃にはどうせ忘れているだろう。




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