第37話 マルチーズのボス争い3 納得いかないんだが

マル美  生後9か月だが、中身は大人女子

     わん太の攻撃に疲弊していたが、

     格差をつける事で、メンタル復調中

わん太  生後7か月、マル美より大きいので強気  

     上に立ってはいけない、おこちゃま気質

     急遽始まった待遇格差に、戸惑っている


マル美ちゃんの上位を示す為、わん太のケージを隣室に移した翌朝


マルミちゃん

<わん太からの念が飛んでこなかったから、ゆっくり眠れた~>


わん太、夜に「出ていけ」攻撃飛ばしてたんだな・・・(-_-;)

飼い主さんには、マル美ちゃんには、撫でるついでに

犬ツボマッサージをお願いておく。

(身体がガチガチだったからね)


日中、リビングから追い出された、わん太のケージ傍にマル美ちゃんが。

マル美<大丈夫、怒ってないよ~>(わん太に優しいマル美ちゃん)

話しかけた私にむかって

わん太<ボクは、いけない子だったの?>

 私  「そうだね。いけない子だったね。

     マル美ちゃんに、出ていけって暴言吐いたらいけないね」

わん太<ボク、良いコになるよ>


ここで、まぁ~!いいコになったじゃない!!と喜んではいけない。

ケージを移された事が相当ショックだったので、凹んでただけである。


2日目のわん太の気持ち

<昨日、マル美が「私がお姉ちゃんなの!」って、怒ったんだ。

 でも、「ボクの方が身体が大きいのに?」って思ってたら、

 ボクは部屋を変えられた。

 名前を呼ぶのも、マル美が先になってる。

 ボクが下なの?納得いかないんだけど。

 「ボクが家の中で一番下だ!」って、オバサン(私です)が怒るし。

 ボク、マル美に怒られたの、初めてなんだよ。

 慣れなきゃいけないのかなぁ???>

疑問符一杯のわん太。でも、君が下なんだよ。


3日目、日中リビングを自由にしてるマル美と、

    マル美を攻撃するのを避ける為、ケージに入ってるわん太

私  「ケージから出られないけど、不満はある?」

わん太<特にないよー。散歩に行けるし。

    マル美がケージの傍にいるし。

    ケージの外に出ても、オモチャで遊ぶくらいだから、

    ケージの中でも遊べるし。

    マル美がチョコチョコ話しかけてくれるから、寂しくないし」


と、とてもいい子のわん太。

しかし、この後、ヤツは作戦を開始する。


夜、いつも食欲旺盛なわん太が、お残しをしている!

ストレスでは?と、心配されるご家族から連絡が。


・・・やるんじゃないかと思ってましたよ、私は。

私 「わん太く~ん、どうしてお残ししたのかなぁ?」

わん太<作戦です♪(ウソつけないとこが、可愛いよね)

    ご飯残せば、ボクが寂しがってると思って、

    ケージを元の場所に戻してくれると思ったんだ♪>

私  <そうね~。わん太君の事は、みんな大好きだよ♪

    でもね、8時までに食べないと、ご飯は片づけますよ>

ご飯残したら、お腹が減るだけだよ~~ん( ̄▽ ̄)


4日目のマル美ちゃんの気持ち

<わん太が同じ部屋にいないから、快適~♪

 元気出てきたわ!

 首元を押してくれるの、気持ち良かったから又押して欲しいな。

 昨日は、わん太がずーっと「何で俺はココなんだよ?」って、

 ブツブツ文句言ってたけど、私の健康の為に、

 ずっとそこにいて欲しいわ。>

それが本音だね。ずーーっと嫌だったんだね。

その気持ち、尊重しましょう。


4日目のわん太の気持ち

<なあ、俺はずーっとココなのか?>

(お気づきだろうか?ボクから俺に変わってます)

「そうだよー。マル美ちゃんに出てけー!って言うから、

 君が部屋から出ていくんだよ。

 リビングは、マル美ちゃんの部屋だからね。」


<力が強い方が、ボスじゃないのか?>

「野生ではね。人の世界では、知性も必要ですよ。

 性格が良い方がボスです」


<納得いかねーな>(どんどん柄が悪くなってきてますけど?)


「ボスはマル美ちゃん。慣れなさいよ。

 慣れたら、一緒にリビングで遊べる。寝る時だけケージになるから」


<そっかぁー、力じゃないのかー。

 納得できないなー>


君が納得しようがしまいが、ボスはマル美ちゃん。決定です!

同居犬を攻撃するような心根のヤツは、ボスになっちゃいかんのです。


わん太が納得するまで、静かな攻防は続く・・・。

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