第9話  弟最高!  歓喜のポメラニアン

ポメ君のお散歩途中に保護された、ガリガリに痩せた子猫は、

そのままポメ君のお家の猫になりました。

犬と猫、お互いの相性はどうかな?と、聞いてみる事に。


「ポメ君、猫君が来たねー。」

<ボク、お兄ちゃーーーん!!>(おお、気合入ってる?)

「ポメ君、お散歩から帰ったら、必ず猫君のケージに行くよね。

 なんてお話してるの?」

<大丈夫。ボクはどこにも行かないよ。って、言ってる。

 猫君が、ボクの家に来た時、

 おにいちゃん、おなかへった・・・

 おかあさんは、ぼくをおいていった・・・って言ったんだ。

 だから、ボクはお兄ちゃーーん!!>


猫君とお話したところ、

お母さん猫と兄弟猫は、サバトラ。猫君は黒猫。

<私に似てない子供はいらないわ>と、立ち去る姿が視えました。

・・・母猫・・・そんな理由で捨てるのか・・・。

それでポメ君は、<ただいま>ではなく、<どこにも行かないよ>なんだね。

 ・・・泣ける・・・


<あのね、ボクは生意気な妹ポメが来たら、どうしようかと思ってたんだ。

 (ポメをもう1頭飼ってもいいかな?という話が、時々されてた)

 それがさあ!男の子だよ!服なんか着ない猫だよ!!


 最高じゃん!!!>


 ???

「その生意気な妹ポメって、どこからくるの??」

<散歩で会う、柴犬の衣装持ちの女の子がいるんだ。

 いつも、この服どう?どう?って、自慢してくるんだよ。うっざ!!>

(ほーほー。君は知らぬ間に、女子嫌いになっていたと。

 おまけに、服を着るヤツも許せんと。

 なので、生意気女子の正反対の、服を着ない控えめな猫は大歓迎!だと。

 仲良くやっていけそうで、良かったよ。うんうん。)

「猫君が来て、こうして欲しいなーって事ある?教えて?」


ここからポメ君が、語りまくります。

<あのね、ボクのケージと猫君のケージはくっつけて。

 ベッドも隣り合わせになる位置に置いて。

 そしたら柵越に、ボク達の体がくっつく感じになるでしょ。

 ボクの毛布を猫君のベッドに入れてあげて。

 そしたら、ボクのお散歩中の留守番も寂しくないよ。

 ボクは暑がりだから、前の固いベッドにして。

 新しいフワフワのベッドは、猫君にあげて。

 猫君は寒がりだから、毛布も入れてあげてね。

 寝室にベッドを置くときは、入り口の横だよ。2つ並べてね。


 猫君だけ1日3食で気を悪くしないかって??

 猫君は痩せてるから、一杯食べなきゃいけないんだから。

 1日3回食べていいんだよ。

 ボクはちょいポチャだから、2回でいいよ。

 ボク、お兄ちゃんだから。

 プロレスは負けられないけどね。

 

 猫君は、ボクが守る!!!

 今までは、お母さんをボクが守るって思ってたけど、

 お母さんは、お父さんが守ってくれるからいいよね。

 ボクは、猫君を守るよ。ボク、お兄ちゃんだもん!!>


ポメ君、1年後は猫君の方が大きくなってると思うけど、

<お兄ちゃん>がんばれ♪




  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る