第3話 怒ってもいいんです ハスキーお嬢は語る

こんにちは。私はハスキーお嬢です。6歳。人ならベテランOL位でしょうか。

我が家の掟の1つに、

「いかなる理由があろうと、他所様の犬猫を噛むな!吠えるな!威嚇するな!

 小さいコ達を怖がらせるな。睨むな!」があります。

そりゃあもう厳しくて。吠えてくる相手を睨んでも怒られます。

堂々として、そんな相手は無視すればいいんだって・・・。

そんな心の広い犬じゃないんですよ、私は!


ですが、先日、

「ちゃんと挨拶しない相手は、怒っても構わない。」という許可を頂きました。

素晴らしい!!これで、生意気な無礼犬を睨んでも怒られません。


何故、母が方針を変えたのか?先日の事でありました。


私が行くドッグランは、貸し切り方式です。フェンス越に隣の動きは丸見えです。

私がいるスペースの隣に、小型犬が入ってきました。

初めっからケンカ腰で、こちら側のフェンスに突進してすぐに、

<ギャギャギャギャン!ギャン!ギャン!> 牙をむいて吠えられました。


ふっざけんなっ!! 

マジ切れした私は、<ガウっ!ガガガ!>と、フェンスに食らいつきました。

(他人が見たら、ハスキー犬が逆毛を立てて、フェンスに噛みついています。

 さぞや恐ろしかった事でしょう)

ビビるかと思えば、さらに吠え返す小型犬。

(まだ吠えるか?まだ引かない?)

さらに威圧をかけて睨みつけてる所で、母登場。

母も、最初からケンカ腰の相手にムカついていたのでしょう。

「こーら、小さいコには優しくしなさい。」と、ゆる~~く怒られました。

(普段こんな事をしたら、その場で組み伏せられて締められてます)

私が止められたのを見て、優位と取ったのか?

その場を去らず、さらに吠えまくる小型犬。

(大型犬に牙向いてんじゃねーわ!!噛まれたら死ぬの、判ってんの?!!)

私は怒り心頭。睨むのをやめられません。

(唸ってはいませんよ、大人ですから。逆毛を立てて睨んでるだけです。)


ここで、母がコミュニケーションを始めました。

(母は、目の前の犬と話せるのです。)

すっと、小型犬にコンタクトを取ります。


<バーカ!バーカ!お前らハスキー犬は、体がデカイだけで、バカだろー>


(はぁああああ・・・?!!何言ってんだ、こいつわ?!!)母の心の声


「ちょっと君。私は犬と話せるのよ。今、ハスキーはバカって言った?」

<言ったよー。ハスキーってバカだろー。>

「どうして、そう思うの?」

<TVにハスキーが出ててさ。それ見て、俺のご主人が、

 ハスキーってバカだねーって笑ってた。だから、ハスキーってバカだろ?

 俺たちの犬種は、頭いいんだぜ~。>


(あれか?TVでよく見るドジなハスキーの動画か?

 犬も一緒に見て、理解してるんか??

 それでハスキーはバカとインプットしたと?)


母はよそ様の犬を怒鳴るワケにもいかず。

小型犬の飼い主さんに、うちの犬がスミマセン~なんて言いながら、

「君、ハスキーはバカじゃないよ。ちゃんと犬同士の挨拶を覚えなさい。

 失礼な事を言ってると、いつかやられるよ。」と、

 小型犬に、ガン飛ばしてました(^_^;)


「相手がバカって言ってるなら、言われた方は怒るよね。」


それから暫くの間、母は犬同士の挨拶を観察。

<こんにちは~。>と、きちんと挨拶してる相手には、私も挨拶してる事。

近所の愛想の悪い犬が、実は<けっ!>ってケンカ売ってた事。

知り合いのスピッツちゃんは、ドッグランに行くと、

<お前、ちっさ!!>と言われて、バカにされた事。

色んな犬の挨拶事情を把握した結果、

私が睨んでいるのは、正当防衛だと認識してくれた。


程なく我が家の犬の掟に、

「挨拶しない犬には、優しくする必要はない!」が追加されました( ̄▽ ̄)


犬の飼い主の皆さん。犬同士、無言で挨拶しています。

ドッグランでいきなり吠えてくる犬がいたら、

<挨拶覚えて、出直してこい!>と、指導してあげて下さい。


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