概要
龍山辰馬は友達から童貞であることをからかわれ、思わず「俺にも彼女いるし」と言ってしまう。
やばいどうしようどうしよう! 勢いそのままに言ってしまった! これじゃあ見栄張り童貞(レジェンドオブバージン)なんてあだ名をつけられてしまう!
――彼女は私なの。ね、辰馬。
そんな俺の窮地を救ってくれたのは、車椅子に乗った美少女の梓川知佳だった。
それから俺たちはすぐにみんなの追及を逃れるため生徒会室に向かい、彼氏彼女としての整合性を取るため
――私が龍山くんのを入れていいって言ってるんだから、はやくして。
――わかった。じ、じゃあ。
これは車椅子に乗った美少女とその彼氏役をすることになった男子高校生のお話。
ちなみに辰馬は、
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- ★★★ Excellent!!!回れ、車輪よ――少女の切なる想いを乗せて。歩め、少年よ、少女と共に。
「彼女がいない」と教室で罵られた少年・辰馬が「いる」と思わずついた嘘。
そこを「私なの」と、辰馬を窮地から救った少女・知佳――彼女は車椅子に乗っていた。
意地を張った上での「嘘」から始まった、少年と少女の「恋」の物語は、車輪のように軽快に回っていく。しかし、その轍は一本道ではなく、時には曲がりくねっていき、回転を止める時もある。
止まってしまった回転を動かすのは――少年の想いであり、少女の願いだ。
「嘘から始まり、そして」というラブコメを描きつつ、車椅子というキー・アイテムを用い、それをめぐる人間模様を活写していくところは、お見事としかいいようがありません。
むろん、お色気や下ネタ、…続きを読む - ★★★ Excellent!!!たとえ、嘘から始まった【願い】でも――
誰しも人は、人とは違う側面がある。
それは環境や性格。趣味嗜好や性癖。身体的問題だったりと様々だろう。
これは、そんな隠したい自分の本性をさらけ出す勇気を与え、肯定してくれる物語――
車いす少女×ラブコメという少し新しく小難しい物語の切り口に思えるようだけど
そんなことは全然なく、コミカルにけれどもどこか情緒的に繰り広げられる
青春劇は遠い過去、どこかバカ騒ぎしていた頃の自分を思い起こさせるようで
甘酸っぱい思いをさせられます。
キャラクターの一人一人がきちんとした個性を持ち、
ちょっとエッチくもコメディチックに語られる会話の数々は不覚にもクスッとさせられました。
あとお姉ちゃんッ…続きを読む - ★★ Very Good!!この年齢だからこそ作れる世界です
童貞をからかわれる少年、からかう悪友、車椅子に乗っているヒロインが起こす物語には、自分が高校生の頃であれば口にしたであろう言葉や行動をちりばめられています。
ウソともいえないようなホラ、マウント、またプライドとか拒否感とか、十代半ばから後半にかけて訪れるイベントが詰め込まれた様は、成人した人から見ればびっくり箱、直中にいる人にとっては過激なラッピングがされたプレゼント箱に見えると感じました。
障がい者、元子役など、様々な属性があるが故に、全員が全て肯定されるような事はないでしょうが、それら反発も含めて作品の魅力になっていると思います。 - ★★★ Excellent!!!暖かくも、眩しい不思議な力を持った作品
友達に見栄を張ったら、思いがけす嘘をフォローしてくれた車いすの少女知佳と付き合うことになるお話。
概要はあらすじとか皆さんが書いてると思うので、そちらを。印象的だったのはお姉ちゃんや元芸能人の同級生など、多彩な登場し、基本重くなりがちなストーリーを面白く彩っている所がとても良いと思いました。毎回いい感じのボリュームに調整してくれているのでとても読みやすく、一気に最後まで読んでしまいました。
学生だった時どうだったかな。ある種懐かしさ、ノスタルジー的な寂しさを個人的に感じながら、愛すこと愛されるとはどういうことなのか非常に考えさせられました。
こんないい作品に出合えて幸せです。ありがとう…続きを読む