概要
遺せるものはわずかだから、遺せるなら遺したいと思ってしまうのです。
引退した音楽家、ノエル・アイアソンにハウスキーパーとして雇われた魔術師ジリアン。マエストロでも先生でもなく、ただの「ノエル」としてセカンドライフを送るかれの穏やかさに、大学を退学になったジリアンの傷心も癒えてゆく。
「私はね、歌う花を作りたいんです」
ノエルの音楽とジリアンの魔法で、花束がうまれる。
ほんの少しだけ人生に疲れた人たちが寄り添って、雪解けの春を待つ物語。
2020年11月の1日1文企画「Novelber」参加作です。
過去作「死霊術師の菜園」(https://kakuyomu.jp/my/works/1177354054887901984)と世界観を共有していますが、お話は独立しています。
※2021/01/04:全編改稿しました(同人誌版と同じです)
「私はね、歌う花を作りたいんです」
ノエルの音楽とジリアンの魔法で、花束がうまれる。
ほんの少しだけ人生に疲れた人たちが寄り添って、雪解けの春を待つ物語。
2020年11月の1日1文企画「Novelber」参加作です。
過去作「死霊術師の菜園」(https://kakuyomu.jp/my/works/1177354054887901984)と世界観を共有していますが、お話は独立しています。
※2021/01/04:全編改稿しました(同人誌版と同じです)
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!生きとし生ける者は皆魔法を抱えている。違いはただ、使えるかどうかだけで
魔法とはいったい何なのでしょう。
こちらの作品の主人公であるジリアンは、魔法を学ぶ学校で苦汁を味わい、過去の家庭の問題も重なって、魔法使い(作中の言葉では「魔術師」ですが)であることを辞めてしまいます。そして元音楽家の獣人・ノエルの家で住み込みのハウスキーパーとして働き始めます。
ノエルは魔法を学んでいたジリアンに「花に歌を歌わせることはできないか」という相談を持ち掛けます。花って、植物のあの花。歌って、音楽のあの歌。昔そういうおもちゃがあったような気がしますが、ノエルはいたって真剣です。
二人の生活は穏やかで凪いでいます。二人は特別なことは何もせず、ただ、毎日食事をともにし、たわいもな…続きを読む