概要
僕は物語を書く。彼女と信じた未来を、かたちにするために。
これは、春の訪れを夢見た、僕と彼女の冬物語。
十二月。今年初めての雪が降り始めた日。
真っ白に染まっていく病院の屋上で、僕はひとりの女の子と出逢った。
――小説家になりたい。
これまで誰にも言ったことのなかった僕の夢は、冬の屋上で彼女に告げてから、確かな色を帯びていく。
しんしんと、雪が降り積もっていく白い季節。
雪が降り積もるように、僕らは言葉を重ねて、日々を過ごしていく。
物語を書きながら、僕はたったひとつを願った。
雪が溶けて春がやってくるように、
どうか、彼女と過ごすこの現在《いま》が
温かな未来へと向かっていく、希望あるものでありますように。
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十二月。今年初めての雪が降り始めた日。
真っ白に染まっていく病院の屋上で、僕はひとりの女の子と出逢った。
――小説家になりたい。
これまで誰にも言ったことのなかった僕の夢は、冬の屋上で彼女に告げてから、確かな色を帯びていく。
しんしんと、雪が降り積もっていく白い季節。
雪が降り積もるように、僕らは言葉を重ねて、日々を過ごしていく。
物語を書きながら、僕はたったひとつを願った。
雪が溶けて春がやってくるように、
どうか、彼女と過ごすこの現在《いま》が
温かな未来へと向かっていく、希望あるものでありますように。
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