概要
「今朝は晴れ。風……東、強い……」
夏の海、灯台に住むミドーには決められた仕事があった。それは灯台からの観察記を毎日つけるということ。
空模様、風、海、鳥山、気温、風見鶏の動き、灯台の周りの薔薇、磯の小魚たち……海猫の声に起こされながら、今日もミドーは海を見つめる。
※綿津見 さん(@unclear_09)主催 「#web夏企画 あの夏を幻視する」(http:/un09.net/s2/)参加
使用お題「林檎飴」「ヨット」「浸かる」
空模様、風、海、鳥山、気温、風見鶏の動き、灯台の周りの薔薇、磯の小魚たち……海猫の声に起こされながら、今日もミドーは海を見つめる。
※綿津見 さん(@unclear_09)主催 「#web夏企画 あの夏を幻視する」(http:/un09.net/s2/)参加
使用お題「林檎飴」「ヨット」「浸かる」
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!登場人物をいきいきと描くアニメーションのような文章
この小説は、灯台で暮らすミドーという少年が朝目覚める描写から始まる。朝の支度をしながら、空や海の様子を観測して、報告書をまとめる。
それがどんな意味を持つのかはさておき、ミドーが朝起きてからの習慣を描写する文章が良い。情景がありありと浮かぶ、視覚的な文章だと思う。
カーテンを開けて朝の光が差し込む様子、戸棚からあふれた小物の描写、椅子を揺らしながら報告をするミドーがはっとしてそれをやめるシーン。
視覚的な気持ちよさへの配慮が行き届いていて、それがきっちり文章へと昇華されている。後半で、ミドーの報告書が持つ意味がわかってくるが、その展開も、前半の文章あってこその展開なのではないかと思う。