味噌ラーメンの表示価格が内税方式だった話


 チェックインの時間に間に合わなくなった理由を話そうと思う。


 いやタイトルの話と違うんかい、と突っ込みを入れられるであろうことは承知の上なのだが、関連がないわけではないので許してほしい。


 まず第一の理由として、先述の通りチェックインに間に合う時間帯をきちんと把握していなかったことが挙げられる。電車でかかる時間をだいたいで換算していたため、乗り換えの都合などをまったく考えていなかった。


 うん……まあこれは……仕方ない!(大海原のような心)


 だって見も知らぬ地方の乗り換え事情なんてわかるわけないんですよ。そういうの先に調べていくと緻密な旅にならざるを得ない。18きっぷの旨みがない。いっそ高速バスか何かで送迎してもらったほうが結局効率が良い、という話になる。


 だったらせめて余裕を持って出発しろよ、という話になるが、そこはちゃんとしていた。最寄駅から目的の駅までにかかる時間は大雑把にだが調べて、それプラス二時間の余裕を持たせて家を発った。当初はそれで間に合う……はずだった。



 ちょっと酔ってきたので小休止――はい。落ち着きました。



 二つ目の理由は、そもそも大雑把なリサーチがまずかったこと。特急列車を含めたルートを除外していなかった。それだけで単純に一時間半ほどズレが生じる。要するに余裕など最初からなかったのであった。


 いやあ本当に無計画すぎてお前の人生も全体的にそうなんだろうなって感じなのだが、実際そんな感じなのでこれは宿業なのかもしれない。人によっては唾棄すべき生き方なんだろうなとも思う。こんなものは旅ではないし、旅をする資格なんてお前には無いと言われても申し開きができない。適当に生きるな。真面目に旅しろ。


 真面目に旅しろって何だよ。


 あと表題の件については、昼食を摂ろうと途中下車したときに駅近くのラーメン屋に立ち寄った際の出来事である。駅名は伏せるがかなりアングラな雰囲気の閉鎖的な飲食街で、謎のサラリーマンたちが昼前から居酒屋に並んでいたりして面白かった。


 ラーメンは普通の味だった。税込七五〇円也。電車に酔って催す度に味を思い出したのでこれをタイトルにしてしまった。


 いやもうほんと面白みのない上に醜い話で申し訳ない限りである。

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