第9話 崖の下へレボリューション
僕は崖下へ。
「レボリューション!」
「ぎゃあ!」
股間から飛び出しておいて何なんだが。
「怪しいモノじゃない…助けに来たんだ…その…桜木くんに頼まれたんだ、キミを助けに来た。警視庁公認ヒーロー!アングルメーター!」
決めポーズをとると、崖が大幅に崩れた。
「このロープを身体に巻き付けるんだ」
彼女は言われるがままロープを巻き付ける。
瞬間移動とは…僕自身が移動するのではない。
空間の直線上にある点と点を結ぶ時間軸を強引に折りたたんでくっ付けるのだ。
紙の端に点を打って折りたたむとくっ付いた点が反対側に転写される感じだ。
つまり、ロープは僕が持っている限り移動距離に関係なく繋がっているはずだ……。
僕が裸で移動しないのはそのせいだ……と思う。
僕がうっかりパンティを握ったまま瞬間移動したら…パンティだけ移動するのか、あるいは女性の下半身だけ引き千切れて移動するか、僕にも解らない。
ゆえに…触れてはいけないのだ……本来は。
上手くいくかどうか…解らない…これは危険な賭けなのだ。
クラインの壺のようなイメージで彼女のスカートを入口にして彼女自身を引っ張るのだから。
コンプリートを超えた
「さて…ここからだが…私を信じてくれるか?」
コクリと頷く女生徒。
「では…ジャージを脱いで…」
バシッと平手打ちされた…。
「気持ちはわかる、だが頼む、いやお願いします…脱いでください」
バシッ、バシッと平手打ちされた…往復で。
「時間が無い…この通りだ」
土下座した…産まれて初めて、土下座した。
なんだか涙が出てきた。
若干の涙声で
「お願い…ヒック…します…あなたを助けたいんです!僕も死にたくないんです」
フワッと身体が宙に浮いた……。
(崩れた……!)
僕は女生徒の足を抱きしめた。
ジャージを素早く下ろす。
「フェードイン!」
フルーツ柄の可愛い白いパンティが目の前に。
(ひょっとしたら…これが最後に見るものになるかも…パインのパンティ…レモン…イチゴ…あぁ…まだ新しい匂いがする…そうだよな…今日のために買ったパンティ…あぁ…僕は今ひとつになる…パンティを隔てて、キミの秘部とひとつになるよ…キミに、こんなに近づいた人はいたかい?いやしないよ…僕が…あぁぼくが……僕の理性が全壊…)
「A.Eフィールド全開!」
浮遊感・死の瀬戸際・超密着…様々な興奮が奇跡を呼ぶ。
「ちょっと…黙ってないでくれる?アタシの毒どうなってるし?」
女生徒は気を失っていた。
だが…ちゃんと崖の上にいる。
正確にはギャルのスカートからはみ出している。
「レボリューション……危なかった……」
「危ないってなに?もう、目隠しとる!」
「はっ?桜木?お面被って何やってんの?てか…その娘だれ?」
「なに?人のスカートの中で何やってんの?やらしくない?怪しくない?聞いたことないプレイなんですけど!」
なんか捲し立ててるギャル。
(どうでもいい…今は…生きてるだけで奇跡みたいなもんだ…)
「桜木…毒吸い出してくれたの?長い時間、放置プレイ強要されたんですけど…」
「すまん…忘れてた」
バシッ、また平手打ちされた。
「自分でやるし!」
(もう…なんかどうでもいい…)
それから2時間…無事みんなと合流できました。
何人かは病院でしたが……。
「ミッションコンプリート」
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