第23話 処理しきれないと涙がでます
色白の美少年…閉じた、まぶたに長いまつ毛、
まぶたにマジックに目が書いてある。
スッと通った鼻筋…赤いマジックでトナカイのようだ。
薄い唇には、マジックでポパイが咥えているようなパイプの絵が雑に描かれている。
「やりたい放題か!」
「今日は、こういう気分なのよ!」
看護婦が逆ギレして言い返してくる。
「今日は…?」
「そう…今日は、こういう遊びをしたい気分なの」
「普段はどんな遊びをしているんだ?」
「見る?見たい?ちょっとだよ」
なぜかはしゃぐ看護婦がホラッとばかりにスマホを見せてくる。
そこには…女装させられた少年。
ハイレグビキニを履かされた少年。
オスカル?な少年。
はげヅラ被らされた少年。
モヒカンでパンクな少年。
などなど…。
「やりたい放題か!」
「てへっ♪」
舌をだして頭を自分でコツンする看護婦。
「アタシ…ショタなの…衝動に逆らえなかったの…でも今日は、こういう気分」
「お前…絶対、性的な悪戯してるだろ…犯罪だからな…ソレ」
「スカートから出てくる男に性犯罪者扱いされたくないわ!…仲間じゃね?」
「ちっ…違う…断じて違う!」
『解ったか、エロ仮面…僕が日々、どれだけのストレスを感じているか』
(まぁ…でも、やりすぎっていうか…ねぇ…ちょっと間違えば死んじゃうよ…マジで)
『僕が…どんな気持ちでハイレグビキニを履かされてると思ってるんだ!』
(今も履いてるの?)
『…………』
(ねぇ?エッチなことされたの?)
『…………』
(教えろや~…ねぇ?)
『もう…消えろ…エロ仮面…』
ドンッ!
僕の身体が後ろに吹き飛ぶ。
(しまった…忘れてた…)
部屋から追い出されてしまった。
ドアはロックされて開かない…。
『もう…来ないでくれ…ん…ん…うぁ…ん…』
(なんだ?どうした…変な声を頭に送るんじゃない)
『んん…あぁ…逝く…あっ…あ~あぁ…』
「おい!…どうした、なんかそういうのよくないぞ!」
僕はドアを叩き続けた。
なぜだろう…涙がでてきた。
しばらくするとドアがガラッと開いて看護婦が出てきた。
「うるさいよ…エロ仮面…集中できない」
なんか…白衣…ちょっと乱れてない?気のせい?だよね…。
「もう帰ったら?エロ仮面…ここ病院だよ」
立ち去る看護婦の後姿…ファスナー上げ忘れてます…。
フルバックのブルーのショーツ…ブラもお揃いですね…。
「ここ…病院ですよ…」
僕が涙を拭ったもの…乱子の紫のパンティでした。
なんか…目に沁みそう…。
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