概要
形見は九つ。仇は三人。必ず殺す。
灼熱の砂漠と乾いた荒野。その向こうに、緑の秘境――。
本大陸を南に行けば、そこは亜大陸。精霊たちの大地がある。
ゼオートの紀元神群、東方の竜神信教、異界から訪れる飛来神群……無数の脅威に晒される精霊の大地を守るべく、少女たちは選ばれた。
九羽の祖霊鳥の加護を受けた、九色の精霊たち。
麗躍九姫――メセルスノウェム。
呪術神器【メセルス】を用いて戦う彼女たちは、皆を守る希望だった。
あの日までは。
「見るに耐えぬ贋作には、疾く退場してもらおう」
ある大悪魔の手によって、少女たちは皆死んだ。
無惨に、虚しく、一人残らず。
「貴様で最後だ、メセルスクエル」
その死さえも仕組まれたもの。
少女たちの献身は裏切られ、灰と砂塵に紛れて散っていった。
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