永谷　瞬

入水自殺への抗えぬ衝動の苦しさを抱え、物語と愛する人に縋ってしまう儚い美貌の三十路小説家と、それを受け止めざるを得ない配偶者たる「彼女」の行く末を描いた純文学風掌編。 語り手で…

俺：社会人三年目。 彼女：社会人七年目。同僚（仕事出来る。大エース）＋お隣さん＋高校時代の同級生。美人 きっかけはふとしたことだった。 高校時代の同級生と偶然、職場で再会して…

「今から君のこと『誘拐』しちゃいます！」 家出を試みた直後、中学生の俺にそう言ってきたのは、顔も名前も知らない隣人の女だった。 食事に寝床、そして風呂まで提供してくれると言っ…

裏の白いチラシが無いからここに書く

寒い寒い冬の日に拾われた子猫のこっぺは、二人のご主人様や先輩猫・めろんやかれーとの交流を通じて成長してゆく。 用語だけ、補足を。 仔にゃんこ＝数週間～一、二歳。人間になついてる…

【祝！1400PV突破ありがとうございます！】 「我、マジで超ウケるんですけど！」 「我を我と呼ぶな我と！」 魔王直属の呪術師が永年の研究の末に生み出した新たなる魔法、それは異…

誰かの睡眠を代わりに解消してくれる代行バイト。 そこに応募した主人公はバイトをはじめる。 寝ているだけでいいって最高じゃない！？ ↓前回の投稿↓ 『ドゥレドゥンビドゥンババ…

夏休みの風物詩、夏祭り。祭りの終わりに昔馴染みの姿を見つけて追いかけたが、その正体は関西弁の小狐が化けた姿だった。小狐に誘われてもう一つのお祭りに足を踏み込んだ初音は……？

　もはや説明不要であろう。 　これが１５８２年本能寺の変に際して起こった中国どんでん返しである。 　歴史とは浪漫である。

少年少女宇宙探索隊のメンバー、黄金（こがね）と久留美（くるみ）。 彼女たちは、母星から遠く離れた蜂蜜色のこの惑星で、ともに暮らしていた。 ささやかな日々を送っているつもりだった…

ハーブ料理の店の隣に住む青年・柚樹は、ローズマリーと名乗る女性シェフを天使のように思い、店を訪れる度にその料理と共に癒されてきていた。 ４月末ある日の閉店後、ローズマリーがそわそ…

これが私の中で、きんぴらの味を構成するすべてだ。

僕、工藤透は、なぜか周りから家事力が高いと誤解されている。いや、家事力ならまだしも、最近は女子力が高いと言われるしまつ。 ある日、クラスメイトの宮部さんからケーキの作り方を教え…

　夜の街というのは歩いているとワクワクするものだ。それが繁華街であっても、人の少ない裏通りであっても。でも、それがずっと続くとなると話は別である……いつからか、世界は夜だけが続く…

人族の妻を病気で亡くしたケットシーの正宗。家族三人の生活から父と幼い娘との二人暮らしとなって10年。 幼かった娘が高校生となり、より一層娘を溺愛するパパ。 娘と一緒に面倒を見て…

今日、少女の復讐の日がきた。 一年前。 真冬（まふゆ）は、ふたごの妹の真夏（まなつ）を失った。 エイリアンの手によって――。 ひとり果敢に、エイリアンに立ち向かう真冬だったが…

　太平洋に浮かぶ小さな島。蒼天に観測気球を上げた測候所員ポポウは、同僚のキリタニに思わぬ皮肉をぶつけます。 「楽園？　そんなものはないよ。最初からね」 【KAC20205】参…

そのマナーは誰のためにあるのか、考えたことあります？

わたしの部屋にあるクマちゃんのぬいぐるみは四年に一度だけお話をする。 だけど二十歳の誕生日、私がクマちゃんのいる部屋に戻ることはなくて……。 幸野曇さんの『こういう物語が読みた…

夏祭りの日の、帰り際。 少年がふと発した一言に、いつもはぼんやりしていた先輩の少女は、ぼんやりするどころではなくなって……？ カクヨムKAC2020参加作、その３。

本作品は百パーセントフィクションだから安心だよ。 本当だよ。嘘じゃないよ。大丈夫だよ。僕は元気だから。

これまでのあらすじ…… 無駄に狛犬が多いことで有名な、由緒ある神社――『桜羽神社』 この神社では、4年に一度、本殿に奉られているご神体を公開しているのだが……公開まであと7日に…

記せ！　【カクヨム民間伝承講談会】　第一回　に掲載します、主催者めの集めました民話の一つ コンな感じで、どうか気軽に参加して戴ければ幸いにてございまする

ねこたちと暮らすわたしの家にはとーってもかわいい、ペロちゃん、ていう女の子の子ねこちゃんがいる。 その子ねこちゃんとわたしとわたしのパートナーとの何気ない仕事上がりの楽しいひとと…

本作品は「SFなんて少し頭が自由くらいでちょうどいいんだよ」という感じの作者が書いた残念なお話です。

※やや下品な話なのであらかじめ注意 100年前に勇者によって討ち果たされたかと思われた魔王だったが、魂だけで生き永らえ、以前より力を蓄えてついに復活した。 同じく復活した魔族…

日々世間を騒がす様々なニュース。 このエッセイでは私がそんなニュースに対して適当に語ろうかなとか思っています。 自分の語れるニュースを語るので、必然的にスキマニュースとなります。…

歩行の苦手な彼は、歩行の資格を失い、教習所に入れられた。教官による厳しい訓練。果たして彼は魔のＵターンを越えられるか？

不完全な、この世界で――。 昔ながらの貧しい村。 迷子だという幼い少女。 手招く老婆、笑う村長、ここから去れと言う村の子どもたち……。 少女には、目的があった。 この世界の…

【注意】 本作品はどう考えてもフィクションです。 松阪市に最高町なんて無っ！！（土着祖リスペクト）

楽しみにしていたお祭りが中止になった。 主役になり損ねた二人は、黙々と後片付けに勤しむが――。 ※この作品はフィクションです。

プログラミングネタ。 たぶん情報系の学生は知ってるんじゃないかな。

「あれ、先輩。今日も日記ですか？」 「……うん。今日は早いめに、書いておきたくて」 二月二十九日。 閏年にはお馴染みの、四年に一度の閏日に。 純情な少年と、ちょっとぼんやりな…

山の麓には「バケモノ」が棲んでいるという。 好奇心旺盛なソウタは、こっそりと集落を抜け出して麓へ向かうのだが――。 ※本作品はフィクションです ＜初出＞ エブリスタ『三行か…

『カクヨムのユーザーって、どんな人たちが集まっているんだろう？』 そんな疑問を、ユーザープロフィールページから得られた111,402人分のデータを使ってひもといていきます。 …

父の昔語りが好きです。 父の昔語りには、故郷である福井県の九頭竜ダムの底に眠る奥深い山の村の暮らしや、伝説や、動物や、植物や、人や、不思議なものが、いっぱい詰まっています。 父の…

僕はイノキチ。山に住むイノシシ。正確にはイノキチ二世。父さんから譲り受けた名前だ。──そんなイノキチと、ある人間の一家の物語。

サブカル、やおい、歴史にコスプレ。 腐女子と同時にサブカル女子であり、夢女子だったこともあり、なおかつ自称アーティストな著者がいろいろ垂れ流します。 ひどいです。 また「腐女子…

ここは『魔法菓子』がある世界！ 朝焼けの発泡水・氷の琥珀糖・虹の飴細工・声変わり飴…… 不思議で美味しい、魔力を含んだ食材で作られる「魔法菓子」の存在する現代世界。職人やお客さ…

企画でランダムに出された三つのお題をもとに、ごく短めの掌編を載せていきます。 下書きに戻すことがあるやもしれませぬが、ご了承くださいませ。 では、どうぞ。

チョコレート屋のバイト四年目の俺のもとに、一人の客がやって来た。 その客はたった四粒のチョコレートを選ぶのに延々と三十分も悩んでいて……。 幸野曇さんの『こういう物語が読みたい…

令和２年２月２２日２２時２２分。 レベル2の何かが8体揃ったとき、例のアイツは来る……かもしれないし、来ないかもしれない。 あいる様とこげにく様の『令和２年２月２２日２２時…

ドアを開け、次の部屋へ。 不思議な雰囲気が味わいたい人にオススメします。

土砂降りの雨の日に、捨てられていた猫が拾われるところから始まるお話です。 詩篇の方に追加してた物語っぽい詩ですが、詩にしては長めなので、単独で公開します。 では、どうぞ。

掌編をいくつか書きましたので、新たに作りました。 抒情的であったり、ナンセンスであったり…… 前衛的なものも、追加されるかもしれません。 お好みのお品がございましたら幸いです。…

未来から、ボロボロにやせ細った自分自身による死の予告動画が、チャットアプリに送られる。 それを見た人は、バイト面接や就活、転職などの職業活動でことごとく失敗し、やがて、本当にボ…

ぼくのあさごはんが、まい日たまごかけごはんなのには、りゆうがあります。

誰でも、別れの言葉や愛の言葉、反論や正論、文句苦情。 言いたいことは山ほどあるはず。 親から子へ、子から親へ、飼い主からペットへ、ペットから飼い主へ。 もしかしたら、遠い惑星から…

異世界転移した経理OLは、通りがかりの騎士団に拾われる。 王都まで同行させてもらうだけのはずだったのに、騎士団は色々な問題を抱えている様子。 これはもしかして、経理部一筋で培った…