概要
夜が続く世界で、ふと俺は旅に出たくなった。
夜の街というのは歩いているとワクワクするものだ。それが繁華街であっても、人の少ない裏通りであっても。でも、それがずっと続くとなると話は別である……いつからか、世界は夜だけが続くようになってしまった。いつのまにか、人に出会うことも少なくなって、俺が住んでいる世界はどこまでも続く道路の脇に、明かりと建物だけが不気味に点在するだけの世界になってしまった。だけど、俺は気になった。夜はどこまで続いているのか。本当に世界中、夜なのだろうか、と。気になってしまった以上、確認せざるを得ない。そして、俺は夜の旅へと繰り出したのだった。
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- ★★★ Excellent!!!長い夜の二人旅
終わった世界で終わらない夜を進む主人公のナオヤ。彼が街灯の下で出会ったのはとある女性。しかし、彼女はただのヒトではなく……
永遠の夜に包まれた世界を旅するナオヤとサヨの物語は遠い遠い世界終末後の出来事ですが、どこか懐かしさを抱きそのノスタルジックな雰囲気に引き込まれます。
触れ合う温もりは明けない夜の寂しさを埋めてくれます。時々ハラハラする展開や切なくなるお話があるのもストーリーの強弱になっていて、とても流れの作り方がお上手です。
あまり深くは言えませんが、キャラの諸々の書き方も巧みで読み進めるためにドキドキします。読み返した時に改めて各キャラの台詞のあれそれに気が付けて、もしかして……とゾ…続きを読む