高辻さくら

「未明から降り出した雨は、夜半まで降り続く見込みで――」 　天気予報を見て、いつもの時間にいつも通りに家を出る。けれど雨の日だけは気分は特別だった。彼女に会えるのは、決まって雨の…

とあるオリジナル小説サイトで連載中の小説の更新を楽しみにしているある大学生がいた。しかし、作者多忙のため、物語は非常に気になるところで更新が止まったままだ。今日もまだ更新されてい…

三月の初め、高校生活の三年間がいよいよ終わるという時、三年生・大葉薫は二年以上心に秘めていた小さな恋慕の情を解き放つ決心をする。 「卒業式の日、朝6時に教室で待ってるから」 　…

　結婚が決まって、華々しくて誇らしくて楽しくて浮かれていた時間。 　そのすべてを、彼らは裏切った。

母親に留守番を頼まれた昏坂浩人に、怪現象が襲い掛かる。 孤独から逃れ、孤独へ至る短編ホラー。

　王子様は我儘で可愛い猫と、忠実でへたれな犬を飼っている。 　アンジェリカは猫派でティムは犬派。 　次代の王が猫派と犬派に理不尽に振り回される物語。 【完結済】

わたしの兄は変わり者で人間嫌いで勉強嫌いでどうしようもない人だった。 わたしは大好きだったけど。 そんな兄が謎のことばをのこして自殺しました。 わたしはどうすれば良かったの…

お気に入りのブログ。写真に言葉が添えられているだけの、誰が書いているかも知らない空間。 インターネットの発達した今だからこそある、『出会う事のない物語』。あなたもきっと、体験した…

高校時代からの付き合いの一花と和幸。 一花は、和幸に話していないけれど隠していることがある。 秘密を明かした一花。 和幸の取った行動とは――？

来栖と増田でクリスマスだ。 クリスマス企画で書いたド短編です。すぐ終わります。

ホラー（多分）と青春が書きたかった作者が衝動に駆られて執筆した作品です。 別に皆さんが思うホラーじゃないと思うです。というかそもそもこれ青春でもないし。 なにこれ。 ＊ そ…

短編小説。誰もが知っていて、それでも目をそむけている『月』の恐ろしい現実。

目をなくした妖怪達磨さんと、うっかり拾ってしまった妖怪探偵さんとその仲間達による小噺集。 一話完結日常ほのぼの短編、気が向いたら更新していきます。 自サイト、小説家になろうに掲…

貧しい寒村での生活に語り部はうるおいをもたらしていた。 語り部たちに拒絶された少年は…… 2000字もない短編です。

電車の中で読める長さの短編集を掲載しています。

大きな校舎、初めての友達。初めて学ぶ授業に先生。 社会に出る人間誰もが通過する小学校。 そこではまだ幼い子供達の、幼いなりの必死の物語が紡がれています。 これは、そのほんの一ペー…

ルームシェアをしている舞と絵梨子。 舞は大学四年生、絵梨子は女優の卵。 通じ合っているようで、そうでもない。 じれったいようで、そうでもない。 なんなの、お前ら？

都会へ憧れを抱き、都市部にある学校へ進学しようと勉強に励む貞夫。 田舎で代々継いできた土地で農業に勤しむ祖父。 祖父は貞夫の進学には反対だったが貞夫も進学の道は諦めずにいた。 貞…

これは幸せなお姫様が、幸せとは何なのかについて悩むことから始まる童話です。 結末は……どうか、ご自分の目で読んでいただけると嬉しいです。

ある日を境に眠れなくなった青年と、同じ日に深い眠りに落ちた少女。少女は一年おきに目を覚まし、そのたびに青年は彼女を訪ねる。二人の共通点、関係性は、青年だけが知っていた。

藤原孝之は、足早に時計店へと向かっていた。 それは注文していた時計を受け取るため。 何故ならその時計は幸せを呼び込んでくれるはずだから。 とある恋人たちを描いた掌編です。 以前…

冬の晩―― スーパーからの帰り道で拾ったのは、 なんと超虚弱体質の吸血鬼だった。 満月の光すら、まぶしくて耐えられない。 銀のスプーンで食事もできない。 なのに態度は、一丁前…

江戸時代のこと。絵師の佐吉は悩んでいた。駕籠かきに刺青の下絵に「化け猫」を注文されたが、化け猫の姿がうまく書けない。息抜きに出た夜の散歩で、佐吉は黒猫を見つけて追いかける。

「明日こそは、いい日になりますように」。 転校を繰り返す少女、長瀬志保は毎晩、星に祈って眠る。 でも、「いい日」ってなんだろう？ 転校初日の彼女が過ごした一日と、その思考を追っ…

小学生が主人公のお屋敷冒険譚をお楽しみください。

何か、夢を見ていたような気がする。 モノクロォムの世界で目覚めた私は、一人の少女に出会う。 おぼろげな記憶、タイムリミットを告げる砂時計、真っ白に塗りつぶされた世界。 「私は―…

ふたりは腹が減っていた。よろよろになった二人の先にある一軒の不思議なお店。そこで繰り広げられるのはすこしふしぎなものがたり。 「注文の多い料理店」を100%リスペクトしたテ…

小学４年生のほたるは、なにかとちょっかいを出してくるクラスメイト雷太のことが気になっている。 だけど友だちの手前、雷太のことなど「大きらい」だと言ってしまう毎日だった。 そんな…

恋愛小説のようなハッピーエンドじゃない。 付き合えなくても、それもいい思い出、なんてそんなこと言えるかなんて今はわからない。 でも恋愛だけが青春じゃない。 きっとあの頃の全て…

超短編です。居酒屋で居合わせた４人の人のお話。お試しであげてみました。

現代ならではの、密室人外消失ミステリー！！ ※自分としては、新奇の密室トリックのつもりで書きました。 ※しかし原理として、とっくに使い古されているものだと、書いた後に気がつきま…

～～　あらすじ　～～ ある日、森の奥のオーク達の住処を訪れた人間の一団があった。 訪れた人間達を自らの家に招くと、一匹のオークがゆっくりと口を開く。 そこには人間達の知られ…

2015年7月執筆。

友人の希望により作られた作品です。ちょっとしたミステリー。 意思を持たない死体にあえて語らせることで、なんだか、うーん、なんでしょう、物々しさが生まれると思うんですね(適当).…

　イベント企画会社のビルの屋上で、笹塚はさぼり煙草をふかしていると、ふいに屋上のドアが開けられ、人事部の同期佐々木から、「臨時で人事面接を引き受けてほしい」と頼み込まれる。しぶし…

おまえのママは人魚姫で 陸に可憐でちいさな娘を残し 海に還って行ったんだよ、と。 –––それは、あたしが眠ってしまう迄、 夜ごとパパが聴かせてくれた物語。 ▼title／Shk…

かつて少女だった女性が語る、とある夏のふしぎなおはなし。 大切な親友となった少女は、あの日、神の下へ嫁いで行った。 短編読みきりです。 改定稿にて、「第二回Ｋｉｎｏ－Ｋｕｎｉ…

今井浩二はどこにでもいる平凡な高校生。青春の日々を送る中で彼は女っ気ゼロの日々に嫌気がさしていたが、ふとした出来事で高校生活が彼の理想とは別の女子三昧の日々に変わるのだった。

中学生の幸也は、タダシイコトに敏感だった。 オンラインゲームの仲間がイケナイコトをしていると知り、彼はそのゲームをしなくなった。 失踪した父親と、一人暮らしをする兄の代わりに、母…

1年間1エピソードの超短編。 6話完結。 小学生の私のリアル。 箸休めに読んでください。 馬鹿は死ななきゃ治らない。 死んで治ればよい方なのかもしれない。

「ちょっとこれ見てくれよ」 カメラマンをしている真瀬から見せられた写真に写る女性。そこにははっきりと何者かの手首が写っていた。 後日、その女性と偶然にも出会った私は、なんとか彼女…

卒業 人はどんなところからでも始められる それが高校生活の終わりだろうとどこだろうと 桜は毎年咲き誇るのだ ※小説家になろうとのマルチ投稿です ※ハーメルンとのマルチ投稿…

『Metastable3』『ふたりのハードプロブレム』の前日譚です。

企業からドロップアウトした青年は神経衰弱に至る。それを治すために始めたアルバイト先で彼は自分の主張に自分を見る。 星の代わりに見たものとは…。 これは神戸新聞社コンピュートサイン…

ヴェネツィア音楽院で出逢ったのは、美しい音楽の天使だった。 チェンバロ奏者の結架と、オーボエ奏者の集一の物語。 長編『恋慕の鎖　La Catena d'innamorarsi』…