赤無垢の花嫁

作者 作楽シン

35

14人が評価しました

★で称える

レビューを書く

★★★ Excellent!!!

 結婚式を迎える花嫁、伝統の結婚式、心に残る感情……和の空気に縁取られたそれらが見事に合わさり、過不足なく物語を表現し、結末を導いていると思います。こういう和風作品は大好物です。
 感情を詳しく重ねて書いていないのに、主人公が抱いた感情のどろりとした深さがそれとなく伝わって、確かにこの人鬼の花嫁だわ、と思いました。嫁ぎ先がわからないままなのもいい。そんな結末の想像の余地があることも、この作品の魅力じゃないでしょうか。

★★★ Excellent!!!

地元に伝わる昔ながらの風習のために、記念すべき結婚式で「白無垢」ならぬ「赤無垢」を着なければならないことが不満な主人公。だが、彼女が結婚について抱える不満は、それだけではなかった……。

非常に端整な筆致で綴られる人間の業を描写したお話です。ラストの余韻に、戦慄しながら魅了されてしまいました。