角の生えた彼と、人間。本当に恐ろしいのはどちらなのか――。

地元に伝わる昔ながらの風習のために、記念すべき結婚式で「白無垢」ならぬ「赤無垢」を着なければならないことが不満な主人公。だが、彼女が結婚について抱える不満は、それだけではなかった……。

非常に端整な筆致で綴られる人間の業を描写したお話です。ラストの余韻に、戦慄しながら魅了されてしまいました。