朝陽遥

カップ焼きそばネタは、もうさすがに書き尽くされた感があると思っていたけれど、銀河ヒッチハイク・ガイドとの相性のよさを見いだした作者様に心から拍手を送りたいです。とりわけオチに愛を感…続きを読む

　がん細胞のしくみをも利用し、人造肉の廉価な培養ができるようになった未来。食肉、命のありように対する価値観が変転した世界で、違法に食肉をする人々――そうした設定だけを取り上げるなら…続きを読む

親から子へ、記憶を移植できるようになった未来。従来のＳＦ作品によくある、永遠の命と若返りを求めて我が子の肉体をのっとって云々というのではなく、移植を受ける者の記憶と「人格を」保った…続きを読む

　テンプレと王道の違いはどこだろう？　読みながらついそんなことを真剣に考えてしまった。ハイテンポで進むストーリー、派手で痛快なアクション。ダークでシビアな世界観。斜に構えた主人公と…続きを読む

　毎日深夜まで働きづめの生活、ある日部屋に帰ったところ、家財道具ごと婚約者がドロンしていた。家電道具一式どころか、ご丁寧にカーテンまで持って。動揺のあまり仕事でもポカをやらかして、…続きを読む

　その地方では、花嫁は厄除けとして、赤無垢を身につける。鬼に襲われないように――。
　鬼よりも、恐ろしいのは人。端正な文章で紡がれる、良質なホラー。

　優秀な人間は片っぱしから異世界に召還されて魔王を倒しに向かい、あるいはその特技を生かして社会を変え、地球に送り返されたのは「問題児」や「取り柄のない者」たちばかり――社会不適合者…続きを読む

ときはご一新からしばし、ところは熊本の二本松。清正公の虎退治ならぬ、とつぜんあらわれた化け猫に巻き起こった騒動の、なんとも清々しくほほえましい顛末。猫はよい。

繊細に、耽美に描かれる幻想にうっとりとひたるひととき。

　高校の時、クラスに、浮いている少年がいた。一般的な意味ではなく、物理的にふよふよと、彼は浮遊していた―― 　淡々とした筆致でつづられる、いっぷう変わった友達との思い出。彼はなぜ「…続きを読む

資源開発としての惑星開拓が盛んな時代、漁業で成り立つ惑星で、学費を稼ぐために漁師をすることを選んだ少年が主人公。 社会、経済ＳＦで、ＳＦである前に、まずお仕事小説として面白い。漁師…続きを読む