記憶相続

作者 @ns_ky_20151225

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★★ Very Good!!

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『どんな遺産や遺品より貴重なもの、それは先人達の経験と英知では!?』
『愛する人達は、あなたの中で永遠に生き続けます。そしてご自身も……』
『人類にとっても、真核生物や多細胞生物への進化に匹敵する大飛躍です』
『記憶容量の限界や人格の衝突、判断の遅延でお悩みの場合には、体内外の補助量子頭脳への分祀、さらには種族融合量子頭脳への合祀も可能です』
『さすれば人類は、自らを銀河系中央の歴史ある種族に優るとも劣らぬ偉大なる存在へと導く、最も信頼しうる助言者を得ることもできるでしょう!』
『使用機器及びノウハウは、局部銀河群における生体情報工学の№1企業、赤いリボンが目印の、アスモデウス社の特許に係る純正最高級品を使用!』
『将来規制緩和が進めば、様々な分離個体と量子頭脳の往復も自由自在!』
『記憶人格相続のご用命は、ぜひ我がテラン・シンギュラリティー社へ!』
『可愛い私達の子孫や、今予約すれば10%の割引になるよ~♡!』
『また私達と一緒に暮らそう!』

『先祖親族総出で売り込みかけさせるなんて、ズルいぞ~(泣)!』(笑)

★★★ Excellent!!!

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USBメモリにデータを保存するように、
記憶を自在に読み書きできて、持ち運べたらいいのに……
なんて妄想を一度でもしたことある人にオススメです。
やがて、そういう技術が確立されるのかもしれませんが。

若干ネタバレ。
物語の後半で、一人称が「ぼく」から「わたし」に変わる瞬間がある。
メグミの「やっぱり自分だけで考えて決める」という発言は、
自分だけで言動を決めていない主人公に対する強烈な決別宣言だ。

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★★★ Excellent!!!

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以前、記憶喪失ものの作品を読んだ時に「人格はそれまでの記憶から作られる」という意見を読みました。
この作品もまた、別の角度から自分とは何か、を考えさせてくれる小説です。
切り口が素晴らしく、斬新だし、作品内にこめられている主張も押し付けがましくないが、充分に伝わってきます。
世界観や雰囲気もいい。もっと評価されるべき短編だと思います。

★★ Very Good!!

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自分も他のサイトで、記憶に関する小説を書いているので、興味を持って読ませていただきました。私の場合は、記憶喪失と自我の模索に焦点を置いているので異なるのですが、この小説は過去の記憶を未来にまで相続するという、遺産としての記憶を描いています。
相続に至る過程、行われてからの環境変化など、共感して読ませてもらいました。望むなら、記憶を移植する際の手法をもう少し詳細に描いて欲しかったなぁと感じました。あくまで個人的な主観ですけれども。

★★★ Excellent!!!

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アイデンティティ、という物に挑んだ素晴らしい作品だと思う。
自己の形成において、非常に重要なのが記憶であると私は思うが、ここで他人の記憶が入ってしまった場合、『私』という存在は果たして同一だろうか?
内容は哲学的、文章は淡々としているが故に引き込まれる。静かに考えさせる作品でした。

★★ Very Good!!

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他人の記憶、つまり自分が体験したことのない出来事が自分のものになったらどんな挙動になってしまうのだろうか。人格や自我を保っていられるのか。本当に「自分のまま」でいられるのか。妙にリアルな描写もあって想像しやすく考えさせられました。

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★★★ Excellent!!!

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親から子へ、記憶を移植できるようになった未来。従来のSF作品によくある、永遠の命と若返りを求めて我が子の肉体をのっとって云々というのではなく、移植を受ける者の記憶と「人格を」保ったまま、ただ知識と経験、記憶を引き継ぐ技術が確立されて、そのための制度が整備されている社会を描いている。ドラマチックな展開があるわけではないが、丁寧に描写されたディテールに想像を喚起される。