記憶と人格についての思考実験

親から子へ、記憶を移植できるようになった未来。従来のSF作品によくある、永遠の命と若返りを求めて我が子の肉体をのっとって云々というのではなく、移植を受ける者の記憶と「人格を」保ったまま、ただ知識と経験、記憶を引き継ぐ技術が確立されて、そのための制度が整備されている社会を描いている。ドラマチックな展開があるわけではないが、丁寧に描写されたディテールに想像を喚起される。

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