手塚エマ

短編ですが、
カウンターパンチを一発食らったようなエンディングが好きになりました。
戦う男たちの臨場感も増し増しです。
憧れが形になったという、小気味良い作品だと思います。

全編において、自作の小説を俯瞰してみることを訴えておられるように感じました。 中にはこの創作論を教科書にして、 小説を書いてしまう人も現れそうです。 小説にはハウツーものはないと…続きを読む

短くてR指定のシーンもないけど、ちゃんとBL。 主人公の腹黒さから、せつない想いが響いてきます。 好きな人が彼女と手を繋いで帰宅するのを見送るような。 繋いだその手がうらやましと…続きを読む

幼馴染み、執着攻め、健気受けと、 キーワードは王道でありつつも、 エピソードが秀逸。 作中人物がなぜそういった行動に出るのか。 なぜ、そう考え、そういう感情を抱くに至るのか。 …続きを読む

桜の木の下で出会った二人が織り成す恋の予感。 とても抒情的な描写が素晴らしい。 美しい。 桜の木の下で出会ってしまった二人が読後に残した余韻も良かった。 とてもリアリティあるBLで…続きを読む

クラスメイト相手に1回三千円で『抜いてやる』佐伯の強さと弱さが 書かれている。 主人公がなぜそんな佐伯に惹かれて仕方がないのか。 その理由にちょっと驚かされた。 その驚きこそが、こ…続きを読む

主人公がどうなってしまうのか。 それが気になってひたすら次を読みました。 世界観もきちんと明記され、揺るぎない。 登場人物の描写も心理描写にも、きちんとした書き分けがあり、 読み応…続きを読む

憎しみは愛を上回る。
BLの原点のようなストーリー展開です。
そして最後にすべてを一刀両断にするような、
こういったエンディングが好みです。

小説を投稿している人なら共感できる設定と心理描写。
ただし本作の場合、落ちた穴が深かった。
主人公の天国から地獄への失墜を含め、楽しく読めます。

レビューしたいけれどネタバレになったらいけないし。 何をどう書けば推しレビューになるのかわからない。 私もそうです。 そんな方向けに、レビューの書き方をわかりやすく、 詳細に書かれ…続きを読む

カクヨムR15規定をスイスイすり抜けつつの、
少年たちの青春群像劇。

文章がうまい人でなければ、こういった軽妙な書き方はできないでしょうね。

伏線として描かれる『山』が気になる。 気になるからこそ読んでしまう。 そして、主人公がくり出す嘘に翻弄された読者の私。 何が本当で何が嘘かがわからない世界で生きるのには無理がある。…続きを読む

主人公は謎の少女。 正義の味方であるにはあるが、彼女が通った道のりには、 ペンペン草さえ生えない気がする。 『お嬢ちゃん』の彼女はトコトコ歩いて風の向くまま気の向くままに、出会っ…続きを読む

最後のどんでん返しが効いています。
面白いなと思いました。

恋人同士の優しい時間を切り取ったオムニバスのような作品です。
こういうキレのある短編は大好きです。

こねくり回したような俳句ではなく、 主旨がとってもシンプル。 ご近所さんにあるスーパーのような庶民派です。 笑わせて頂きました。 こういった率直で明るい俳句が、本来の俳句なのかな。…続きを読む

最初の1行から最後の1行まで、面白かったです。 設定に破綻もない。 ものすごく異次元的な体験のはずなのに、飄々とした主人公。 もし、こんな奴に迫って来られたら。 勝てる気がしないけ…続きを読む

あてどなく列車に揺られる青年と、唐突に姿を見せた少女との物語。 少女は青年を「追い返す」と、強く言い、立ち去った。 死にたい理由を探すより、 生きたい理由を数えること。 それが…続きを読む

父と俺。 主人公の『俺』には妻もいて娘もいる。 そして、父が突然言い出した「ドライブ」に同行する俺。 二人きりのドライブだ。 父親に、こんな提案をされたのは、初めてだという。 なに…続きを読む

卓越した文章力で描写された戦争は、 戦争なんてしたくないと、人々に強く思わせる。 凄惨で無意味な戦争が、数年単位で続いている今だからこそ、読んで欲しい。 看護婦として戦禍に飛び込…続きを読む

絶妙なタイミングで登場しては、 颯爽とした刀剣アクションの余韻までをも 台無しにする『ひろし』。 足蹴にされても、川に落ちても蘇るという、ある意味不気味なキャラでした。 ファン…続きを読む

第一話が山岸凉子著『日出処の天子』。 Hシ―ンではなくて、 BLの最高峰から攻めてきています。 この作品は、和風異世界ファンタジ―に、 位置づけてもらいたい。 聖徳太子が、敵対す…続きを読む

設定勝ちの短編です。 登場人物の魅力的な関係性が、強いフックになっていて、 次を読ませる力がある。 水色の透明水彩絵の具で描かれた、静謐なイラストのようでもありますし、 男と女の…続きを読む

創作論から抜き取ったエッセンス。 それを自作でどうのようにして、生かすのか。 それが創作論との、付き合い方。 ですけど、生かせなかったら抜き取れという発想は、 なかったです。 …続きを読む

カクヨムでトップランカーになるための、 ノウハウ本。 とてもわかりやすくて、実践しやすい。 さっそく、取り入れさせて頂こうと思います。 ここにはカクヨム迷い子を拾って育ててくだ…続きを読む

私が誤字の指摘を受けた時、 「よく似た漢字ですから、間違いやすいですよね」と、フォローして頂いたことがあります。 そう書き添えてもらえると、ケアレスミスで済むでしょう。 ですが、ぶ…続きを読む

生命が最優先すべき事項は、生き延びること。 それを卑しいと感じることもあるかもしれない。 人間は生物としての本能と、 美学や思想の狭間でどちらを優先すべきかで煩悶する。 家庭、学…続きを読む

主人公は、開けなくてもいいはずのパンドラの箱を開けようとして、もがいている。 私なら、そっとしておきなよと語りかけるかもしれない。 こじ開けなくても、 過去の蓋が自ずと開かれるの…続きを読む

現実は厳しいし、人は冷たい。 それでも居場所は作りたい。 心は他者を求めて止まない。 そんなとき、あの子に出会ってしまった『俺』は、幸運だったのか不運だったのか。 読んで答えを見…続きを読む

小説でもないし、エッセイでもないし、詩でもない。つづられた短文を読んで残るのは、何かしらの余韻だけ。 ですが、メッチャ腹立って、今すぐにでも包丁持って、無差別殺人してやる、ぐらいの…続きを読む

現代の日本で繰り広げられる、神話の神々の戦記もの。それだけに留まらず、チクチクと胸に言葉が刺さりました。 優れた異能者は、『ただの人間』の純粋な賛美を、鼻白みます。 また、自身の…続きを読む

主人公の『僕』が出会った『彼女』の正体。 時計の針が回りつづけていることに、 恐れを感じる彼女の正体。 私は彼女について追及したり、憶測を巡らせる必要性は感じない。 人から拒絶され…続きを読む

美味しそうでした、お料理が！ コロナ禍以前は、ご当地列車が地域活性化に一役かっていましたが、 昭和初期にもあったとは。 そして、ハプニングに次ぐハプニング。 それも、ただわちゃわ…続きを読む

私にも待っていた人がいた。
一日千秋の思いをこめて。
だから彼女は幸せですね。
待つのではなく、追いかけることができたんですから。
とても静かな小説です。
人のこころは美しい。

映画化された『忍びの国』では、 北畠家の婿養子に入った次男の信雄が、 北畠家の家臣らに舐められて、ぶち切れて、 「己らは天下人を父に持った事があるか？　何をやっても敵わぬものを」 …続きを読む

南北朝の事の始まり。 崩御の前に天皇が「次の天皇を誰にするのかは、任せた！」 と、幕府に丸投げしたのが元凶でした。 幕府は当然困惑しますよ。 二人ぐらい「我こそは！」という人物が…続きを読む

捨て身になるのは、武士の本懐。 カッコいいかもしれません。 ですがそれにより、何が守られるのか自分自身に問わないと。 言ってしまえば、見栄なのか。世間体を気にしてなのか。 力なき者…続きを読む

その路をまっすぐ行くのか、曲がるのか。
世情や登場人物の設定、男女それぞれの置かれた立場が、
綾のように絡み合う。
気骨のある登場人物が清々しく、
文章にも艶がありました。

日本人は、勝負に勝っても奢らない。 決して敗者への配慮を忘れない。 そうであってこその日本人だと、本作を読んで思いました。 勝負事には、勝ち方があります。 勝負に勝って嬉しいだけ…続きを読む

発想はブッ飛んでるのに、地に足のついたスリリングでリアルな小説。 この作者様は、良い意味で狂ってますね。 おかしいです。 だから、小説の展開にも予測がつかない。 もう、針を狂気に…続きを読む

この小説には有体の予想や想像を超えた結末が待っていた。 読み終えた直後は、しばしボー然。 そのあと、胸にじわじわと迫るものがある。 小説は、こうでなくちゃいけません。 最後の最後に…続きを読む

実際に本屋さんで本を売っていらした方の 『もっと、こうしたら売れるのに』という ご意見は、なかなか拝聴することができない 希少なエッセイだと思います。 編集者様は「こうやって書け…続きを読む

二時間サスペンスでおなじみの東尋坊が 真っ先に頭に浮かぶ福井県でした。 ですが、本作を拝読して「日本は本当にワンダーランドなんだなあ」 と、しみじみして、なんかほのぼの。 紹介…続きを読む

これ、フィクションですよね？
実話怪談じゃないですよねと、確認したくなるほどの
鬼気迫る妖気を感じました。
これも日本という国の一面をつまびらかにした
物語だと思います。

読み終えるまで ずっと、ハラハラしっぱなしでした。 でも、あの時あの人の援護射撃がなかったら、 あの壁は越えられなかったかもしれない。 私にも、そんな体験があったなと 思い返しな…続きを読む

＞人の目は上下の動きより左右の動きの方が 　苦手だと感じる。 ＞しかしだから横書きは読みにくいということではなく、 　目をたくさん動かさなければならないのが 　読みにくさの原因…続きを読む