いきなり異世界転移をした主人公、カナタ。
へレジナとプルという二人の少女と出会い、一緒に森を抜ける事に。
カナタが逡巡していると目の前に現れる、選択肢。
このチートスキルが楽しい。
青、赤、黄色等の色枠が付いていて、『赤枠は危険、青枠にはどこか安心感を覚える』という考え方に、思わず同意してしまいます。
「ずっと青を選んで行けば大丈夫」と油断していると、思わぬ展開に。
非礼を詫びた相手に、「お互いさま以外の何物でもない」と答えるカナタは、とても魅力的。
魔獣との闘いや、過去の闇を乗り越えて。
カナタ達がたどり着く場所は?
少しでも気になったら、お話にジャンプ!
最高の読書体験が待っていますよ♪
もし選択後に別の行動を取ったらどうなるのか。そもそも“最善”の定義とは何なのか――あらすじの時点から期待がぐっと立ち上がります。
選ぶたびに状況が有利へ転がっていく快感がある一方で、「選択は絶対」と言わんばかりに身体が勝手に動いてしまうルールが不穏で、これはただの便利能力では終わらないぞ……という“いわく”を強く匂わせます。
でもそんなことより、ヒロインのプル様がひたすら尊いんです。
言葉に詰まりながらも一生懸命伝えようとしてくださるのが、ただただ尊い……。太眉だし。
儀式めいた魔法の演出も、一生懸命ウィンクを送ってくださるのも愛おしいです。
これは続きを読まずにいられません。
異世界転移(または転生)ものにおいて肝となるのは、言うまでもなく主人公に与えられる能力です。
強すぎれば興ざめになり、既存作と似通ってしまえば印象に残らない。
その点で本作には、思わず「その手があったか」と感心させられました。
物事が起こるたびに提示される選択肢。
そして、その選択肢が色によって「好転・維持・警告・危険」と示されるという仕組み。
好転を示す青が、状況によっては出ない場合もあるとはいえ、常に最適解が得られる、一見すると、まさにチート能力です。
ただ、物語の紹介文にある
「与えられた成功をなぞるだけの人生は、神の操り人形と何が違う」
「神に与えられた最適解に背き、運命を自ら切り拓く叛逆の物語」
という言葉が、単なる無双展開に留まらない気配を感じさせます。
まだ序盤までしか読み進めていませんが、主人公がいつ、どのように疑問を抱き、そして何に抗い、どんな選択を下すのか。
その先に待つ結末を、ぜひ最後まで見届けたいと思える作品です。
色で未来の「正解」が視える――。一見、無敵のチート能力を手にした元社畜の主人公。しかし、そのスキルが指し示す「正解」は、彼をさらなる窮地へと誘う、残酷な裏切りの連鎖でした。
本作の最大の魅力は、スキルの利便性に甘んじることを許さない、徹底した「思考のヒリつき」にあります。視える色が信じるに足るのか、それとも罠なのか。元社畜という過去を持つ主人公が、培った洞察力と執念を武器に、スキルの穴を突き、運命を強引に引き寄せる姿は、読者に強烈なカタルシスを与えてくれます。
第六章完結という積み上げられた物語の厚みは、世界観の深淵と緻密な伏線回収を保証しています。「選択」の重みを知るすべての読者へ。正解のその先にある、真の勝利を掴み取るための戦いを見届けてください。