晴見 紘衣

【2022年2月1日、角川ルビーコレクション様から書籍化致しします】三十路のサラリーマン、星田伯幸は、特に何があった訳でもなく、転んだ途端、異世界に来てしまう。そんな彼を待って…

ろうそくの灯りで営業するバー。 物語はそこから始まる。

　ある国に決して冠を外そうとしない強欲な王様がいました。

藍の都エルカンドにて、会計士ナヴィドが記した、交易商人フォルーハルと鳥の人レテの物語。

人を殺すことは悪いことだと誰もが口を揃えて言う。 だが、殺した人だけが悪いのだろうか？ 真の悪とは誰なのか、何なのか。

死刑執行係の話です。

本能に抗い苦悩する蜘蛛と、自由を選んだ白い蝶のお話。

ほっこりと一服するときに読んでください。

どうしてもディストピアが書きたかった話。

平安京の、貴族の屋敷で、女の骸が出た。 書は語る。御仏の慈悲ゆえに、骸は父母の許へ届けられたと。 ――骸は語る。己はいかに死に、いかに死なんとしたかと。

　一七七〇年五月十四日、コンピエーニュの森にて。アントワネットは自分の夫となる少年をすぐに見つけた。それは道行きに女官長から「ベルサイユ人らしからぬ王太子」と聞いていたからだった…

吾輩は蛙である。名前はクソ長い。 古井戸に落ちた蛙がひょんなことから広き世界へと飛び出し、 様々な経験を経て千年生きる物語である。 永く生きた。 多くと別れた。 誰よりも多く…

　アルト・キングダム第一王子暗殺のニュースが流れた翌日。城下町で探偵業を営む青年・スピンの元に、一人の依頼人が訪れる。それは、暗殺されたはずの第一王子・アルジャーノンだった。 　…

侯爵令嬢であるクレハには秘密があった。 それは遠国の巫女だった母から受け継がれた、色を見る能力だった。 だが婚約者だったソル王子はクレハを気味が悪いと婚約破棄を突き付ける。 周…

育ての親の老婆と二人きりで暮らす少女、リエ。 リエは十歳になったら舟に乗って世ノ河という大河を下り、オボロ様という神様の元へお嫁にいく役目がある。その日を楽しみにして生きてきた。…

いろんな村のいろんな第一村人。彼らは村の名前を紹介する為だけに存在する。そんな彼らのお話です。できれば最後まで読んでくださいね。

『四季病』 春に発症し、冬に終わる奇病。 その症状は「四季における気温変化と類似するように体温が変化する」こと。 原因不明、治療法の無い奇病を患った男性と彼を愛した女性の物語。

星の熱に体を蝕まれる「僕」と、不思議な「彼女」の短いお話。

平安の時代、ある春の日。 和歌の名手、小式部内侍は最近訪れのない恋人のことを考えていた。 すると、連絡もなく想い人が現れたが──。

　幼い頃に去勢され、声変わりをしないまま成長した男性ソプラノ「カストラート」の登場で熱狂的な音楽の流行が起こった時代。一人の「カストラートの道を蹴った吟遊詩人」が、その長い人生の…

第四回こむら川小説大賞参加作品。 この虚しさもいつかは薄れていくのかもしれない。

生観音と崇められる義王は、法貴寺の稚児だった。夜毎に床へと召されるなか、寺にて一生を過ごすしかない我が身を哀れむ。ある日、部屋の下男より「天狗の羽根」を拾ったと見せられるが──

連合軍の兵士だった私は、戦後、大戦末期に侵攻したドイツで出逢った美しい女と再会する。

『パピーウォーカー』と同一世界の農奴の女の話。 平凡な彼女は、この国の半数以上の女性と同じように、稼ぎの少ない農奴となった。 そんな彼女が農奴となってから、彼女が最後に好きになっ…

あらすじ：技術学校に通っていた時の先輩からの手紙を読み返して、昔住んでいたボロアパートのことを思いだした。 紋屋ノアンさんの「モグラ君のスコップ」が好き過ぎて、その中の「夢工学…

現代の医療では治療できない疾患が見つかった私は医学の発展を待つために冷凍睡眠《コールドスリープ》することとなった。 そして目覚めた世界では 日本は存在していなかった。 …

【だって、藍里ちゃんは知っていたのだ。何かあるたびそうやって眉間を狭め、眉尻を下げて、申し訳なさそうに小さくなりながら口角を上げるだけで、彼女は自身を圧倒的な弱者として演出できる…

現時点の医療技術では治療困難な病気を治すため、人々が宇宙船に乗り込み未来の地球へと旅立っている時代。 難病患者のマコトは、大人っぽい少女ニナと宇宙船の中の一室で共同生活をすること…

数学が好きな俺、タカシは、ある日の学校帰り、トラックに轢かれ――異世界に飛ばされた。 そこで出会ったのは、俺と同じく、数学に詳しい少女。 しかし、会話していると何かが食い違う…

ミュージシャン志望の女の子が心のままに曲を作る、短い物語です。 過去に掲載していた中編「開放弦のラブソング」の一部を抜粋した短編になります。

2000字以内で、架空の百合小説（清×紫）の「一場面」を書く企画に参加しました。（カクヨム準拠で1985文字です） Yohクモハさん作、下記の小説のスピンオフ企画です。（主人公の…

小学生の頃、僕が過ごした「黒い町」。 僕と母が生まれた町。 僕と母が出ていった町。 そして、母が死んだ町。 死んだ母と顔も知らない父に会うため、22年ぶりに僕はその町に帰る。

　家族を亡くした少年フォンは、初めて会う伯父とともに砂漠の星で暮らすこととなったが、なじめなくて家出する。初めて見る「月」、「砂漠」、そして「灯台」のような町。新しい世界を受け入…

スラムの路上で生まれ育ったふたりの女の子、ノルとヨラ。彼女たちの苛烈な人生は、つかのま絡み合い、そしてすれ違う。

ある人は少年にりんごをあげた。 貧弱な少年に。

不良グループに引きずり込まれ、抜け出そうとした少年が最終的に選んだ結末は……。 ＊他サイトとの重複投稿です。

ムンバイのスラム街で物乞いをする裸足の少女。車の窓から手渡したインド硬貨の金額に納得できないのかふたたび車の窓をたたいた少女の手に握られていたのは百円硬貨だった―――。

実話です。 第一回芦花公園百物語への参加作品。

【『5分で読書 驚愕のミライ』収録作】今よりも少しロボットが普及した近未来の日本。親に捨てられ、ロボットによって育てられてきたという『ロボット少女』のミライのニュースがセンセーシ…

ファンからTwitterで優しさが欲しい、量産されたおっさんが欲しいと言われたんで書きました。 幻の16話目は封印中です。

錬金術師の遺産を受け継いだ青年はハロウィンの夜、月の女王と出会う。 連れ去られた月の女王を追い、イノウ探偵神宮寺那由多と錬金術師はゴーゴンの三姉妹の力を借り過去にもどる。

強大な力とともに異世界へとやってきた主人公だったが 能力の代償として誰とも出会えなくなってしまう。 誰にも見てもらえないのって、こんなに辛いものなの！？ ↓前回の投稿↓ 『…

　軽音部に所属する高校二年生の高槻正人は、ある日部室に「重大な忘れ物」をしてしまう。急いで取りに戻ったが、部室には正体不明の少女がいて、「ここで一曲歌ってくれ」と頼まれてしまう。…

古には十六、いまは、二十に嫁いで行く一族の姫君を守るため、災厄払い――依子、と呼ばれる存在が用意される。 ひととせ、二重に、満ち、夜露のさき、いつかの時まで。 現代×御伽話アン…

巡礼者エリアーシュは病弱な友の代わりに、石の神殿のある寂れた村を訪れる。その土地には《暗殺者の指》と呼ばれる、人を殺す毒草が生えている。 彼は一人の少女に出会う。彼女は自分は近い…

【まえがき的なやつ】 『ひとつの花に託す。』が『５分で読書：驚愕のミライ』に収録してもらえることになりました。 【書籍の紹介ページ】 https://www.kadokawa.…

作家の高梨遼が旅先で幽霊に出会った。

共和国軍四十万の前に勇敢にも五百の兵で立ち向かった国家の盾ジャン・ドワイト、ここに眠る。