台上ありん

　剣の奥義は『五輪書』にあり。煮込田楽の奥義はこの『おでんの書』にあり。 　吾ながら偉そうに大上段に構えていますが、おでんで一杯やることが何よりも大好きな僕が、極めて無責任かつ恣…

まことの・りべらる 「今言ったそのもっともらしそうな論理、誰に対しても言えるんでしょうねえ⁉　でなければアンタは差別主義者だ！」by天狗騨記者 註：本作第一章「国立追悼…

[説明] 　初めて一般的な警察ミステリーを書きたいと思い、初めて書いた推理小説です。小説内のどこかにそれは思いつかなかった、と思えるプレゼントを用意したいと思い、閃いたのが奇抜な…

　記憶喪失の主人公は、森の中でとある村に調査へと向かう大学のグループに出会う。彼らの目的は、『生き仏』あるいは『救世阿弥陀』と呼ばれる生きた仏像の調査をすること。主人公もまた、大…

類は友を呼ぶ。中学からの親友三人組は周囲から浮いた変わり者。彼らの数奇な運命はやがて凄惨な事件へ………

☆☆とうとう５万PV突破！！☆☆ 『長男代理』として、行方不明になった兄の身代わりとして生きてきた少女、双葉。しかし、両親から聞かされていた兄と、兄の担任・大矢先生が覚えていた兄…

　お笑いサークルに所属する大巻芽吹子には、大量の食べ物を胃に詰め込むことでつかの間の安心感を得るという、誰にも言えない秘密がある。しかし、その体型や世間の目、将来のことによって、…

妻も息子もいて幸せな日々を送っていた照屋哲夫は、ある日車に轢かれて死んでしまう。目が覚めるとそこはあの世で、哲夫は来世で過ごす生物を決める手続きをしなければならなかった。

警察官を父に持つ青野優李は、小柄で中性的な容姿の為に元々からかわれがちであったが、父親が職務中に野犬を射殺したことからより苛烈な虐めを受けることとなる。 そんな中、父親が東京の離…

康司が部屋に戻れば自分の捨てたゴミが転がっている。 日中に怒鳴ってきた畑のおやじが犯人ではないかと逆上した康司は畑へ走った。近くにある角材を手におやじに近づく･･･ 小さなポイ捨…

　これは私の懺悔である。これは私の戒めでもある。 　ことが起きたのは今からおおよそ15年前。私の生まれ故郷である赤沢村で惨劇は起きた。後に赤沢村大量虐殺事件として報じられること…

具現化した都市伝説を追う警視庁の非公開部署、それが「警視庁都市伝説対策室」である。 怪異を追う桜木アサ、怪異を撃ち抜く佐崎ナツ、怪異を見分ける五条メグ。室長として異動したルイは彼…

江戸中期、農民達の間で、碁盤を挟んでサイコロを振り、出た目の数だけ碁石を打てる民棋と呼ばれる遊戯が行われていた。 　 　齢七十を過ぎて妻にも先立たれた独居老人の田畑善一は、あると…

家電メーカーのコールセンターに勤める葉月は理不尽なクレーマーの暴言に泣かされる。先輩社員の高階は電話対応を交代し、葉月を励ましてくれた。どんなクレーマーにも対処できるという有能な…

深刻な食糧危機により、苦肉の策で生まれた技術”H-Meat"。 己の培養肉をタピオカ感覚で食べるようになった社会でOLとして働く詩緒里は、 人の尊厳を踏みにじるH-Meatを忌み…

夏の休暇を山で過ごそうと電車に乗った「私」は、車掌のすすめで聞き慣れぬ土地『かぢな』で降りることに。土地の人間の冷ややかな態度を横目に、宿泊施設を目指して分け入った登山道で次々と…

ホラーと言いうかミステリというか。アンチミステリか？ 本当にあったことは何なのか。誰も解らない。 入れ子構造の中心はどこにあるのか。 どのように見定めるかはあなた次第。 さあ、…

　いろいろ崖っぷちな女刑事。難事件にともに挑むのは奇々怪々な犯罪学者？ 　(多分)日本で一番犯罪学的に正しいミステリー、答えは知の巨人が握っている。怪しげなプロファイリングも超心…

むかしむかしとある山の中に小さな木造作りのお家がありました。 そこにはお母さんと七人の子ども達が住んでいます。 お母さんが家から出て行った後、腹をすかせた赤鬼が子ども達を訪ねてき…

　起業を企んだ吉田は、いろいろな人を巻き込んで、話を進め始めた。だがその計画は、とんでもないものだった。巻き込まれた松山平吉が言うには、それは無知との遭遇であった。コストは高く、…

　 親子関係をうまく築けなかった、私たちの物語。 一話一エピソードみたいに、書いているので、どのエピソードからでも読めます。

蝉が泣き喚く夏、僕は実家に帰省した 待っていたのは懐かしい家族

　俺がその風変わりな観音像を初めて見たのは京都にある某寺だった。推定築三百年はするだろう古刹のなかで獅子を左右に従えたそれは悠然と鎮座していた。 「子を慈しむ、と書いて、慈子観…

桐子の胸に穴が空いた。胸に穴が空いただけなら私にとってはどうでもいいことだし、穴が空いたからといっても人間案外死ぬものじゃなくて桐子はいつも通り生活しているしせいぜい体育の時間に…

都内某所で売れない作家をしている桔梗　勲（キキョウ　イサオ）は、本業で週間文超に官能小説を執筆しているのだがそれでは食べていけずに深夜のコンビニバイトで生計を立てており、自身がネ…

　私は醜いらしい。 　何故なら鏡に映らないから。 　 　美しいものしか見る事の出来ない病を患った少女に待つのは希望か。絶望か。

ドルヲタであり、アイドル志望だったはずの春乃。十五歳の出逢いからその人生は一変する。札幌、会津、苫小牧を経て、北海道十勝で精神科専門医として躍動の時を迎える。待ち受けるのは病を抱…

※令和二年十月、完結させました！ 令和元年十二月からカクヨムに作品を投稿しはじめた者です。 何の知識もなくカクヨムロイヤルティプログラムに参加し、十二月の獲得リワード数に笑う。 …

幸福な人と不幸な人の差って、気になりますよね。なぜならこういうわけなのですわ。

これは私にとっての、或阿呆の一生。

僕は38歳のとき、同い年の晃子と恋に落ち、やがて40歳になった。 孔子曰く、不惑の40とのことだが、僕はまだまだ惑っていた。もしくは預かり知らぬところが不惑になっているのか？　そ…

認知症を患い、自分を失いつつある慶司。そんな夫を介護する鳩子。 幸せだった夫婦はもう存在しない。 凛一、潤、幸、ハナの四人の子ども達も、それぞれに問題を抱えながら生きていた――。…

ボクは17歳、女の子。 アイツへの報復として、悪いことするよ。

双子の兄は実父を殺した死刑確定者であり、弟で刑務官の直樹はその舎房担当に任命された。絶対にあり得ない状況を作り上げた国の意図に直樹は翻弄される。そして無罪を訴える身勝手な死刑囚達…

これが私の中で、きんぴらの味を構成するすべてだ。

私がカクヨムで出会った上質な作品、感動した作品の良さを語りたい！という思いだけで書いていくレビュー集。 「自分には書けない」、「心が震える」、「なんという余韻」。これが私の最大の…

団地と言われる集合住宅は、画一的なデザインのコンクリートが何棟も連なり、圧倒される。 住み慣れているはずなのに、薄暗い玄関や階段は上がるたびに足が重くなる。 ここで体験した不可解…

　仕事であまりにも鬱がひどいため、治療のために書きました。 　世界文學には、『蜘蛛女のキス』のようにセリフだけで構成された小説がありますが、ニコルソン・ベイカーの『もしもし』はと…

一人称『私』で綴られていく物語は同一人物なのか別人なのかそれとも『私』なのか『あなた』の物語なのか。滑稽だけど真剣な悩みはいつもすぐそこにあるものです。

大企業に務めるＡ子は祖母の遺品整理をした際に一冊の日記を見つける。 彼女がその日記を読みすすめると、孫であるＡ子への呪詛の言葉に満ちていることを知る。 己の存在を否定されたＡ子は…

私がかつて体験した、夏の日のおぞましい記憶。 夕立の豪雨。 お寺の本堂での雨宿り。 轟く雷鳴、走る稲妻。 …そして、群れが！ 今初めて語るトラウマ体験！ …最後まで、聞いて下さ…

ある古いアパートの住人からの一本の電話がすべての始まりだった。そのアパートでは次々と奇怪な現象が起こっていた。奇怪な現象を調査するうちに、徐々に明らかになっていくアパートにまつわ…

蓉子は、夫の健康を第一に考える良く出来た女房だった。

道端にひっそりと立つ鳥居を見たことはありませんか？ なぜそんなところにぽつんとそれがあるのか、気になったことはありませんか？ 気になったなら考えてしまうのが人の性、思い至った着想…

わたしはよく不思議な体験をしていて、それは小説を書く際の参考にもなっています。 精神的な障がいがあるので幻覚かもしれません。ですが、中には幻覚では説明できなそうなこともあると思…

今や誰もがSNSで自分の情報を発信する時代。好きなときに写真を撮り、どこでも簡単にアップロード出来ます。フォロワーがたくさんいたり、毎日のように発信したりする人なら、自分から工夫…

霊感の全くない私が、現実に体験したり、聞いたりした不思議なエピソードを、 ひとつずつ書き綴ってみました。 私自身が体験した事は、全て本当の事です。

短編置き場。 思いつき次第ここに書いていきます。 屁のように臭くて掴みどころのないものを目指します。 各話の繋がりはないため、お好きなところからお読みください。

2050年。「本」が電子書籍であることが当たり前になった社会。ゾーニングシステムが完備され「健全育成に不適」とされた作品は、子供の閲覧が不可になったり、改竄されたりしていた。そん…