麻生 凪

今になって、あの時のあなたの気持ちわかるような気がするよ…

いまはむかし──。 南朝の残党が跋扈する室町の世、はるか東の方、武蔵国中野郷に中野長者と呼ばれた男がいた。

考え方は人それぞれです

武蔵野台地。 そこには多摩川から分流された、玉川上水が存在する。 玉川上水の一年はまるで人間の一年のように。 今落ち込んでいる人も、決意に溢れる人にも送りたいエッセイ。

就職活動で芳しい結果を出せなかった三山友香。ずっと「脇役」だった彼女は、不思議な夢の中で昔のクラスメイト「佐伯くん」との会話を通して自分のトラウマと向き合う。

昭和の夏の光景をイメージしました。

十代の頃から世界中の戦場を渡り歩き、「狼」の異名で恐れられた木之下直義（きのしたただよし）は引退後を福島県の山奥でマタギとして生活していた。 年の暮れに差し掛かったある日、山でク…

武蔵野ゆかりのミュージシャンと私史

死刑執行係の話です。

ロボットになった俺と、魔女の彼女は、断りきれず市民運動会に参加することになった。普通でなく見える２人の、ちょっと特別だけど普通の１日。

俺は久しぶりに君を家に招いた。 今日は焼き鳥を食べながらお酒を飲み、映画を見よう。君とゆっくりしよう。 その焼き鳥は俺が作ったんだよ。 うふふ。

一人の少女が鬼に成るまでの道のりを淡々と第三者視点で書いた物語

義男は、中学生だった時に経験した淡い恋の思い出を胸に、武蔵野の面影が残る公園を、半世紀ぶりに訪れる。 そこには、何とも不思議な出会いが待っていた！ 【主な登場人物】 義男：初老の…

女子高生の藤原静は歴史学者の朝霧翼と出会う。 「君は恋ヶ窪伝説を知っているか？」 君にはボクと同じ能力があると、翼が告げる。 恋ヶ窪伝説と静と翼。 国分寺の姿見の池でまみえた二人…

アルコール依存症ではないか。そんな不安を抱える還暦前の男が、埼玉県朝霞市でドタバタを演じる私小説のようなもの。 埼玉新聞主宰の埼玉文学賞落選作品を改変しました。

この度はご来館、誠にありがとうございます。 温泉。人はそこに「ひとときの癒し」や「身体機能の向上」、あるいは自分だけが知っている「特別な何か」を求めてやってきます。 心身ともに開…

遊郭には、「廓のしきたり」 ってぇもんがあったようですなぁ。 ※花魁の相場は、知恵袋の回答を参照。 ※張見世：遊郭で、遊女が往来に面した店先に居並び、格子の内側から自分の姿を見…

えー、本日は蕎麦好きの話でして。

武蔵野公園。 緑が生い茂る広場。 広いので、様々な場が設けられている。 そんな公園に、何やら深刻な問題を抱えた男性が入園していくことになるが……。 ※２０１１年のグーグル…

実体験ですよ

「第3回角川武蔵野文学賞」に向けて書きました。 高校生二人組が、武蔵野の水辺や史跡をぶらぶら歩き回るお話です。 ＝＝＝（2023/07/28追記） 本作は、皆様に応援して頂いた…

研究者がコンピューターシミュレーションの国際プロジェクトに携わる話です。

初めから夢を見なければ、こんなにも惨めな思いはしなかったのだろうか。 現実を知らなければ、自分が脇役であると気づかなければ、今も夢を追いかけていただろうか。 そういえば、自分は…

『ムーンフォックス』のライブが開催されると噂された武蔵野のライブハウス。 責任者の萩原は、朝から対応に追われていた。 「申し訳ございません。本日は貸切でございます」 ライブハ…

遠い昔。武蔵野の地に魅せられた死神――紫香(しか)は、雨の夜にかけがえのない邂逅を果たす。 ＊「第3回角川武蔵野文学賞(武蔵野×一般文芸部門)」への投稿作品です。

本作はかつて公開した「月の話ばかりするな」を「５分で読書」短編小説コンテスト2022」用に編集しなおしたものです。 よかったら、ごらんになってください。

逢魔が時に女性や子供が外にいると神隠しに遭う。 日本のどこでもよくあったそうだ。 ならば、その陰に消えた恋もあっただろう。 ※遠野物語『寒戸の婆』二次創作 カクヨム公式自主企画…

浜辺で美しい顔をした若い男性の遺体が発見された。その遺体を解剖すると、身体を機械に造り替えられた人造人間だった。身元の確認のため、警察が捜査を始める一方、オカルト雑誌記者の蓮宮玲…

正人と出会ったのは八年前。ふたりは愛を順調に育み、その三年後に結婚する。直ぐに子供を授かり、幸せいっぱいの時に天罰が下ってくる。突然、主人に襲いかかる交通事故！ あれから、三年…

落語風味をどうぞお気軽にお付き合いくださいm(_ _)m

4歳の誕生祝いの席、太宰治を水死体の人として知った「私」。 親が故人となり、実家がなくなる時、それを思い出しながら郷里に流れる玉川上水を訪れる。 変わり続ける街に故郷の縁を探すが…

生まれ持った被虐体質である杵柄孝多（きねつかこうた）は、今日も不良に目をつけられイジメられている。しかし当の本人は辛いとも思わない。彼らの責めはあまりに幼稚で自己満足の域をでない…

俳句のネタを見つけに狭山湖を訪れた私。 そこで見たもの、聞いたもの、感じたことを俳句にのせて、ゆったりとした時間を綴った散文です。 『第3回角川武蔵野文学賞』 （武蔵野×一般文…

今日も一人の冒険者が仕事終わりに店の入り口をくぐる。寒くなってきた時期に入るだけであったかい店「湯たんぽ屋」 あなたもちょっと寄って行きませんか？どんな店かは、入ってみればわかり…

私、茅野 薄（かやの すすき）は八王子市、高尾駅周辺に住むOL。 もうすぐ三十になろうと言うのに、仕事に明け暮れて、残業続きで遅い電車で帰る毎日。 そろそろ恋の一つもしたいお…

偶然、知り合った少女と楽しい交流が始める。やがてプレゼントのお礼と一本の線香花火を少女からもらう。 ※某地方新聞入選作品 ●原稿用紙❺枚弱物語の『ぬいぐるみ』は、約二十年後に…

生まれて初めて買ったコスメ、アイシャドウ。 スモーキーなブルー、オフホワイト、ソフトブラウン、オレンジの4色パレットに一目惚れ。 箱を開けると、小さな紙に「渚の彩り」と表記が。 …

玉川上水の上流に広がる雑木林。 そこは『危険 立入禁止』と書かれた看板が。 しかし、怖いもの知らずの僕らは夏休みに立ち入り、木々に囲まれたトンネルに秘密基地を作った。 その後、…

　これは遺書であり、告白文であります――。 　ある従者が綴った、主と従者の狂気の記憶。 　主と従者の性別は決めておりませんので、ご自由に想像していただければと思います。 　舞台…

絵本風のやさしい文体で、主人公の女の子・キコのおつかいが描かれています。冬支度のために木の実をとってくるようにお母さんに言いつけられたキコ。初めてのひとりでのおつかいはきちんとで…

「過去」が「思い出」に変わるとき。

夜寒が身に沁みる、とても短いお話です

　エイルのカクヨムで出会った素晴らしい作品の紹介です。 　エイルの作品が面白いと思われた方はきっと多くの作品が面白いと思われると思います。なぜならエイル自身がエイルが面白いと思…

かつて都内で住んでいた女性が男友達の家に滞在する事になった。恋仲でもないのに、肉体関係を求めてくる彼の心理を上手く受け止めれないまま一夜を過ごす。しかし彼にはある思いがあり彼女に…

４年ぶりに東京へやってきた友人の美子を案内する佐智子。新宿は自分の庭のようなものだった。 そんな新宿で美子は行ってみたい店があるのだと言い出す。 本作品は、クロノヒョウさんの …

秋のお彼岸に、いつも傍にいる萩さんがお墓参りに行きたいと言った。 「初恋の人のお墓」そう言って萩さんは照れ笑いをした。 そんな彼女の願いを叶える私のお話。

時は明治時代、文豪かぶれの不愛想な男とそこに嫁いだ大和撫子のお話。 誰かを想う匂いはありますか？

仮回「一週間の書架_嫉妬」用。 『少女レイ』というボカロの曲から得たインスピレーションを文字にしました。