漫画やアニメの市場規模は数千億、小説とは桁違いである。
そんなメジャー環境のなか、これまで多くの巨匠が数々の名作を生み出してきた。
手塚治虫、松本零士、宮崎駿、大友克洋、鳥山明、高橋留美子、細田守、新海誠など、名を挙げればキリがない。
その作品は、ジャンルも内容も様々。共通するとすれば「独自性の高さ」だろうか。
彼らが描き出す唯一無二の世界観は、それだけで多くの人を魅了する。さらに「引き込まれるようなストーリー展開」や「心揺さぶる深い人間ドラマ」が加わることで、作品は名作の域へと達する。
ここで、ふと考えた。
もしそれらが未発表作品として小説投稿サイトに掲載されていたら、どうなっていただろうか?
サイトの仕組みや傾向を知る者なら、答えは自ずと出るはず。そう、結果は「低評価のまま埋もれていく」である。
なぜなら、「独自性の高さ」ゆえに「検索に引っかからない」からだ。
試しに、前述の巨匠たちの作品にサイトの主要ジャンルや検索ワードを当てはめてみるといい。想像力の乏しい者でもすぐに理解できるだろう。
さらに決定的なのは、「サイト内の嗜好が極端に偏っている」こと。時には世間で叩かれる不道徳や非常識すらもてはやされる始末。そういったマイナーかつディープなマニア向けの作風は、当然ながら広く一般ウケするものではない。
これらの事実から、小説投稿サイトというのは名作や大ヒット作が生まれる環境とは言えない。
わずかな可能性があるとすればコンテストだが、「サイト内の読者選考が前提」の場合それさえも期待できない。
これはカクヨムの実績からみても明らかである。十年近く続けていながら、未だに真っ当に誇れる看板商品がひとつも出ていないのだ。
というわけで、この企画では「埋もれた名作」を募集する。読み合いではないので、読む読まないは各自の自由。
参加する小説の設定画面で、自主企画欄にある「埋もれた名作の本棚」を選択してください。
このイベントの参加受付は終了しました。ありがとうございました。
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