「縁側 短編」を含む小説

・舞衣（まい）ところうり 前作「ぬらりひょんの末っ子」の設定を引き継いでいます。 https://kakuyomu.jp/works/16818023212367964532 …

おじいさんが縁側で、危機一髪の想い出を語る掌編です。 ※短編賞創作フェスのお題「危機一髪」に応えて書きました。

　大垣（おおがき）良（りょう）が帰宅すると、縁側で日向ぼっこをしている『姉』がいた―― 　彼女の名は『ニヨ』……【侵略者（インべぇだぁ）】である。 　――彼女が企んだ【良ちゃん…

縁側で微睡んでいると、神社にいるアレが訪ねてきた。

　屋敷の縁側に腰掛けて、主人の刹那さまが話す。儚げな、いまにも消えてしまいそうな程に哀しい表情を見せて笑う主人はなにを思うだろうか。私はただ主人を眠るように言う事しか出来ない。病…

男は襤褸になった縁側で、すやすやと眠り込む妻を見つめる。ただただ、男はそれが愛おしかった。

高校二年の佐倉優衣は階段で足を滑らせ骨折。入院生活を送っている。そんな中、大好きな先生が定年退職すると聞く。 その先生の離任式には、自分は出れそうにない。 落ち込む優衣は夢の…

　もとは、とある「雨音」がお題の短編コンテスト用に書いたもの。 　お題からなんとなくイメージが浮かんだので、「ほんとにあった怖い話」的文体の実話怪談風ホラー短編です。 　ボリュー…

絵を描くことが好きだけれど、その道は選ばなかった大学生・加島（かしま）。彼がありついたアルバイトは、三鷹市深大寺にある大きな一軒家の管理だった。 「葱坊主をもらったんだ。ちょっ…

好きな人に振られるかも、なんて考えたこともない。何故なら私は猫である。しかもワースゴイカワイイネコチャンであり…… 『杯傾ける縁側（製本版）』のスピンオフですが単品でも読めます…

　聞いていたいのは、君の声。話したいのは、君との思い出。 　僕が君と生きてきた思い出を、縁側でのんびりしながら思い出す。僕が君へプロポーズした時の思い出話。

古びた民家の縁側で、ひっそり語られる不安で不穏な世間話。 昔からの顔馴染みの『何をしているのか分からない』職業不詳のご近所さん・日下が暇潰しに語る、怪異というにはささやかで与太と…

　ある夏の日。『僕』――柚木始の母が死んだ。 　事故でも、ましてや事件でもない。寿命を全うした死だった。 　遺品整理をしていた時に、ふと見かけた、大きな大きな金魚鉢。 　埃を被っ…

『クレマチスの動輪』の短編集になります。 用語等の説明が無いため、本作から読み始めることはオススメできません。もしご興味がお有りでしたら、まず本編をお読みいただけると幸いです。 …

小さな町の片田舎、青年はひとりの老婦人と住んでいた。 暑い夏の盛り、老婦人はきまって縁側で手紙を読む。返事も書いているようだが、その手紙を青年は出しに行った覚えがない。 不思議に…

はわわわわ、劉備玄徳様が我が家を訪れた。 わたしは縁側で昼寝をしていたのだけど、目は覚めていた。寝たふりをしながら、玄徳様のお声を聞いていた……。 こんな孔明見たことない！

田舎に伝わるとんぼに纏わる言い伝え、伝説の精霊とんぼの話 お盆にばあちゃんが突然眠るように逝ってしまった。 その葬式後、親族たちと食事の後、田舎のばあちゃん家の縁側で、夜空を…

ある日、父が死んだ。 それは平屋の縁側から見る紅葉が、まるで目の前に咲き誇っているかのような幻影を見たすぐのことだった。 撲は、淡々と流れる時間のなかで幾度となく幻影を見る。やが…

夏。 幼馴染の女の子。 縁側。 蝉の鳴き声。 扇風機。 麦茶。 風鈴。 読んでくださった人が砂糖をザラザラ吐けるようなお話。

　夏。 　亡くなった姉の最期の恋人、和義は毎年、お盆の季節に縁側で煙草を吸う。 　妹の加奈はそんな和義の隣りに座る。 　和義の目には姉の姿しか映っていない。 　そう知りつつも、…