「純文学 あやかし」を含む小説

冬空の列車旅、少年は星を買いたいと思った。

　店主の声が響く。今までが嘘のように手が暖かかった。 「お兄さん。この勇気は今なら半額だよ。お買い時。」 　妙に芝居がかった声は、嫌な魅力に包まれている。 「そうだね。じゃあ、勇…

褐色肌の麗嬢・芍（シャク）は、己の過去を知らなかった。 ある日、雇主の依頼を受けた芍は相棒の少年・希井斗（きゐと）を連れて山へと向かい、そこで不思議な人形と出会うこととなる。 そ…

火に燃やされ、水に沈められて殺された黒狸。 その子「たぬ吉」が敵討の旅に出る。 心中、穏やかならず。 な、なんでオレが。。。

こちら、コンテストのために手がけた短編作品でございます。

いつもの帰り道、突然降り出した雨の中。現れたのは不思議な少女だった。その声が、その姿が――いまも僕の脳裏に、焼き付いている。

澄花と初めて出会って以来、あの湖に蛍達は現れない。 瑞希は澄花に連れられ、毎年のようにあの湖に足を運んでいる。今年こそはいるんじゃないか。そんな淡い期待を抱き、二人は子供が入るこ…

どんなに辛くても生きてなきゃだめだよ

ジャンケンに負けた高校生は豪雨の中昼食の買い出しに向かう。 その最中、不思議な霧に包まれ、謎の道に迷い込んでしまう。

あなたは忘れたいことはありますか？ それはだれから言われた言葉ですか？ それとも自分で言ってしまったなにかですか？ その悩み、忘れる方法があるとしたら……？

この世界はいつ始まり、だれがなんのためにつくったのか？　今その問いに答えよう。以下あらすじ。 この世界を創造した作者が、世界を管理するために作った神の道具『神具』《しんぐ》しか…

　多くの人間が死と生について悩む世界。猫はのんびりと思いつきもしない側面を述べる。 　生きることが辛くなった人々に寄り添ったり、離れたり。 　おせっかい焼きで人のことを思う猫のお…

猫ばかりが出てくる短編集 ☆月1回更新 【神猫と盤】 ⇒売れない画家の男は、ある日廃墟で猫の姿をした化物と出会った 　シャンチーをしなければ帰れないと言われ——（約6000字）…

主人公のホタルには亡霊が見える。主人公と無理心中を図って焼死した母親。家族を捨てて生きようとして首を吊った父親。ホタルを散々虐待し、病死した祖母。日常のふとした瞬間に現れる亡霊に…

ミサト、ユキ、カナデの三人は、ホラーチャンネルを開設し、世界の曰く付きの場所を巡っている。 そんなある日、三人はとある廃村にいくことを決めた。

はじめに、ヒトがあった。 一万年後、ヒトに三種の痣が浮かび上がった。 美しい薔薇模様を描いたそれに、ヒトは『ゼニス』と名付け崇拝した。 溶け込むような椿を描いたそれに、ヒトは…