「一週間の書架」を含む小説

現実が面倒に感じ、希死念慮を抱く主人公、東深月は「月人」という眠ることができない人種だった。 月人はその時が来ると、地球からの重力が抜け落ちて、月へと昇って行ってしまう。 深月は…

水神鈴衣菜さん主催 第11回一週間の書架「若葉」参加作品

「ずっと、濡れていなきゃいけないの」 雨に濡れる美しいあなたはぽつり、私に言った。 「私は、濡れられないや」 からりと乾いた私はぽつり、あなたに言った。 触れるためには命を捧が…

高校生・玉梓ふみは、玻璃野という男子に恋をした。理由は単純だった。彼の優しさに彼女は惚れたのだった。だがふみと玻璃野は、全く似つかないふたり。恋が叶うはずもなく──。 第10…

　昔は、自分が願い、相手も願うと、夢で会えると言ったものでした。 　大事な人を亡くして三年。沈んだままの私は、夢で大事な人のようで、違う人と会いました。 　大好きな人との時間は、…

ピアニストである主人公は、ある日不思議な世界に飛ばされ、そこにいた正体不明の女性に、これまた不思議なことを頼まれる。 「私に『月光の景色』を見せて」 この一言が、落ちこぼれピ…

雪の日。突然、空から何かが落ちてきた。それは大きな羽を持っている鳥のようだが、人の体を持っているのだった。 落ちてきた者は、自分を『雪の降り子』──天使だと言った。 出会うはずの…

伯爵家令嬢のアリスには秘密があった。 それは鏡に触れることでもう一人の自分と入れ替われるというもの。 大人しく消極的なアリスと、活発で何事にも積極的なありす。 これはそんな正反対…

ある夜、自室の鏡が光って、向こう側に行けるようになっていたら、あなたはどうしますか。 その世界は、あべこべな世界。重力というものが存在しないかの如く、全てのものがおかしな方向に自…

Twitter企画#一週間の書架_贈り物 参加作品

あまりに高度化した人工知能ネットワーク〈ヴァハナ〉の暴走により、人類は滅亡の危機に瀕していた。ミリアム・トゥルオンら、残された者たちは、劣勢をくつがえすべく最後のチャンスに臨む。…

「ミサンガって切れたら願いが叶うんだってな」 男子高校生2人のなんでもない日常に投げ込まれた、ミサンガという違和感。違和感は、日常を壊していく。 第2回「一週間の書架」テーマ「…

Twitter企画（＃一週間の書架_希望）参加作品 友達いなくて恋人いなくて童貞の人間。

あなたは、私にとって希望の傘だった。ながいながい雨から逃げてきた私を、雨宿りさせてくれた。暖かい居場所をくれた。それなのに、私は──。 執筆企画「一週間の書架」第１回、テーマ…

水神鈴衣菜さん主催 「#一週間の書架_嫉妬」参加作品

仮回「一週間の書架_嫉妬」用。 『少女レイ』というボカロの曲から得たインスピレーションを文字にしました。