「まがま」を含む小説

ハリネズミのチックが営む小さなカフェ。 そこにあるのは、どんな料理でも作れる、まほうのスプーン。 そこへやってきたのは一匹の黒猫、ニックでした。 失敗をして自信をすっかり無くして…

　そのゲームセンタ―は、さびれた商店街の地下でひっそりと営業されていた。 　ながいながい階段を降りた先には、メイド姿をして、がまぐち型のポシェットを肩から下げた、美人のお姉さんが…

　地球から三十八万km。月。地球上の人類は知る由もないがそこでは数百万のうさぎたちが暮らす文明が発達していた。裏側では上位階級のごくわずかなうさぎが不当に甘い蜜を吸う荒廃した王政…

『短歌の秋』投稿作品 10月 光

温泉小音楽教師の亮介と14歳の男子・氷見アキラは鶴岡八幡宮で５歳男児を助け出し、子どもを置き去りにする親や交際相手の弱体化活動『ビーヘイバー』に参加。亮介と妻みづき、娘の直美は冬…

　ジュエリーショップで、未練(みれん)がましくマリッジリングを見(み)ている私。指輪を買って、パートナーに愛を伝(つた)えたい…… 　KAC2024の第６回お題、『トリあえず』で…

長い間、というほど明鏡止水はしっかり働いた「実績」がありません。胸が砕かれるように辛いですね。心はお客様のことを思っているのに、目を見て挨拶して、気持ちを込めた挨拶や感謝を言葉に…

過去にどんなことがあったとしても、その底には未来への希望が残ってる。 畢ヶ間（ひつがま）あとりと叶臣雛果（かなおみ ひなか）は、「普通」であるために一緒に居る。 今日も普通に学…

ちんちんちんちんちんちんちんちんちんちんちんちんちんちんちんちんちんちんちんちんちんちんちんちんちんちんちんちんちんちんちんちんちんちんちんちんちんちんちんちんちんちんちんちんち…

死んだ男が運ばれていったのは、カウンター奥にある小部屋だった。 金の代わりに人間の血を賭ける「賭け酒屋」。店主の津田と雇われ雑医の峨嵋刺が裏でひそかに手がける仕事とは……。 「S…

幸せは唐突に、他愛もなく、呆気なく終わるものだ。 雨の日に両親と買い物に出かけた少年、来醑探真（きしたさがま）は掴んでいる母親の手をブランブラン振りながら満面の笑みで横断歩道を渡…

「お前は聖騎士学校でもとても優秀な成績を収めた。その成績を鑑みて、我らが大帝国の第三王女『ミゲルスケィ・システィーナ・フォン・ゲルグレイ』の側近近衛兵の銘に着くことを許そう！」 …

憧れの高校に、一年の仮面浪人を経てようやく入ったカエダ。 しかしその高校には、学校まで生徒達が隊列を成して行進するという、奇妙な伝統があった。 間もなくその行進の真実を知った…

高校三年生のアスノは、軽音楽部の後輩から、信じがたい噂を聞かされる。 彼氏のヨウヘイと親友のワカナが、部室でキスをしていた――。 ユニットを組み、同じ夢を追いかけている二人のこと…

1話で終わる子達 『木漏れ日の椅子』 僕の受けとった写真と、先輩について。 『全能ナイフ』 変なものを押し付けられた少女の話。 『月がまあるく光る夜』 満月の日の話

　　　　　　　　【禍神】 それは人と呼ぶには禍々《まがまが》し過《す》ぎた。 妹と呼ぶには邪悪過ぎた。 愛と呼ぶには病み過ぎていた。 【禍神】《まががみ》に登場する主…

夏休み三日目、コウダイは友人のベーヤンから近所の駅に裸の女が出没したという噂を聞く。もう一人の友人ムラカミと三人で、女が出没したという〝がまずみ駅〟に向かうのだが――。 少年達の…

××県立○×高校生に通う男鹿真奈は、ある日いじめられっ子の同級生、日枝南を助けた。元いじめられっ子だったこともあり、真奈は南のいじめを無くすべく、幼馴染みの赤柳禪十郎、そして南の…

　大学四回生、在るがまま好き勝手のケイは授業にも就職活動にも身が入らず、文芸サークルに提出した作品も書きかけのまま。物語の語り手は幼い頃からケイと共に在り真面目な良い子であろうと…

　下釜(しもがま)勇(ゆう)耶(や)、中学二年生。同級生の栞のことが好きで、けれど、意気地がなく、なかなか思いを告げられずにいた。 　夏のある夜、偶然会った栞に『歩いて海へいこう…