THE BOY MEETS TOUGHGIRLS

髙柳ヒロミ

プロローグ

小さい頃、母の背中は大きかった。けれど私が年を重ねるにつれその背中は小さくなっていった。だがそれは物理的に、という話で今も私には母の背中は大きく魅える――


歩んできた道が。積み重ねてきた経験、努力が。私のために流した汗が、涙が。一人の母として背負っている責任が、覚悟が。


母の背中は本人が何も言わずとも何をしなくとも、それらがにじみ出ていた。


“やっぱり母さんは強いなぁ”と思うと同時に私はいつも“何時か誰かのために母さんのような背中で語れるタフな女性になりたい”と――




そしてこれは、そんな私が高校生の頃の話である。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

THE BOY MEETS TOUGHGIRLS 髙柳ヒロミ @hiromingo

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る