「ファンタジー時代小説」を含む小説

激しき情念は鬼と為り、神と為る。 其は自覚無き故に呪には非ず、生きたる者の業たれば霊に非ず。 業念が巻き起こす、奇なる現象を《生魑-いきすだま-》と表す。 ここに綴りますはそう…

　江戸を模して造られた大宮（おおみや）で、人が干乾びた状態で発見される事件が続いていた。 　大宮の治安を守る戍狩の早瀬（はやせ）は、戍狩見習の葵ノ進と共に捜査をしていたが手掛か…

平安に似た異世界にタイムスリップした先で、最低最悪な天才陰陽師、安倍晴明と犬系爽やか男子、藤原道長に拾われた山本桃子。いきなり晴明の屋敷に住むことになり、晴明の式神達に守られなが…

過去に藩の討っ手役を失敗した為に、左遷の上に禄高半減の処分を受けた過去を持つ臼浦覚平は、〔万里眼〕と呼ばれる目の良さと、立信流免許皆伝の腕前を持つが、その口下手故に「むっつり覚平…

西暦1853年7月8日。 日本の鎖国を解くきっかけとなった、大いなるターニング・ポイント。 黒船来航と呼ばれたその裏で、彼女がふわふわと飛び回る。 彼は、ただひたすらに、鬼を斬る…

まだ魔術師と呼ばれるものたちが、表舞台を闊歩した時代の物語。 恐れを知らない傭兵、サクス。その秘密は特異な能力にあった。 だが、次第に頭角を現すサクスを、快く思わぬ者たちが現れて…

まだ魔術師と呼ばれるものたちが、表舞台を闊歩した時代の物語。 魔術師の、研鑽の果てにあるという「魔人」に成ることを、師とともに目指す二人の弟子がいた。だが真の魔術を受け継げるのは…

時は幕末。 音信不通の兄を探しに江戸へやって来た梅乃は、その地であやかしに襲われる。 間一髪助けてくれたのは、言霊使いだという男たちだった。 人の想いが具現化したあやかし――…

傾く陽が山の頂きにかかる。 幾筋もの金色の輝きが空を駆けていく。 それは真に美しき黄昏の下、いま新たな英雄譚の幕が上がろうとしていた―――。　　 （2009.3.31 シノプシス…

「大望など無い。天下無双にも興味は無い」 　武蔵は、そう言い捨てた。 「ただ、生きる事のみ」 慶長17年4月13日、宮本武蔵と佐々木小次郎との決闘、その一場面を描いた歴史ショー…

平帆太郎明明は闘将であった父、光明をその異母兄弟に討たれ、薩摩にある隠れ里に逃れる。そこに、皇位継承争いに敗れた讃岐宮が落ち延びてくる。宮を助けたいと考えた帆太郎は鎮西の国司たち…