言霊使いという要素がオリジナリティをとても感じさせる作品でした。梅乃のちょっと不安定な部分がこう可愛らしく、ほっとけない主人公でした。徳蔵との不器用な恋愛も素敵。「惑い迷いし言の霊……」というきめ台詞も最高でした!
兄を捜し求めてやって来た江戸で、突如襲われる主人公。そんな主人公を救ってくれた対照的な二人の言霊使い。ごく自然に物語へ入り込めて、何より主人公と無口で不愛想な言霊使いの何とも言えない微笑ましいやり取りに、ついつい口元が緩んでしまう物語。読みやすく分かり易く、何より気持ちがほっこり出来る物語。女性であれば是非一度読んでもらいたい物語です。果たして皆さんはどちらの言霊使いを気に入るのだろう?個人的にはお兄さんがとてもツボです。是非、読み切り短編とか書いてもらえると嬉しいです。
江戸の街を舞台に繰り広げられる和風ファンタジー。所々に七五調が入ってテンポがいいですね。まだ始まったばかりですが、伏線があちらこちらに見えます。兄を探してお江戸へ来れば、あやかし跋扈し襲われる。果たしてこの先待つものは、お次の話をお待ちあれ!