「いえ純文学です」を含む小説

同じ大学に通う二人の男子学生。ありふれた大学生活の一片を切り取りました。自分と他人と何が違って何が同じなのかを見つめます。

ある謎を解き明かしたい考古学者が選択したのはイタコに力を借りると言うものだった。そして、いずれ、にんじんが……。

ーーころころと肌をすべるみづまりのやうに、あなたはわたしのこころをたづねて来た。 通学のために自転車で通り過ぎる道筋の軒先には、いつも少女が座っていた。 わたしは、それを気に…

　昴とプレアデスの間に跨る恋慕は真なるものだ。少年は竜を、竜は少年を、惑う事無くひたすらに愛している。 　しかし、ふたりの恋慕を遮るものは多い。昴はヒトとして身体が成熟まで辿り着…

欲しい物が何もない君へ。 中学卒業後、地元のスーパーで何となく働いている薫子は、七夕の短冊に「欲しい物が欲しい」と書くぐらいに夢や希望が何もなかった。年上のパートさんにも「無気…

ある中学校に、自分を犠牲にしてまで生徒に授業を行い、思いを伝えた先生がいた。彼の名前は君嶋拓哉。当時の2年4組の担任をしていた。教師歴20年のベテランで、彼の授業のわかりやすさ、…

早朝四時に目が覚めた。昨晩カーテンを閉め忘れた窓から、明け方の蒼い光がじんわりと溶け出している。

3分で読める（1000～2000字程度）のショートショート集。明るい話はほぼない。 それぞれの内容は独立しているのでどこからでも読めます。 現代人の奇妙な生態、損なわれてしまっ…

Boy meets girl ＠セカイ 男は少女を救えるか？セカイを再構築し見つめた夢を現実化せよ。 英雄となり、愛する者の夢を守れ。

『夏のアメジスト』のif特別編になります。まだ登場してない人物もいます。

　京都河原町でアルバイトをしている青年烏丸勇仁は、早朝の川で呆然と過ごしている時に、身体が人間、顏が蛙と蛙男を見つけてしまう。蛙男を追った時の事故で鴨川に落ちて窒息死した烏丸勇仁…

大学院生の「私」はある時研究室に行くことができなくなり、アパートに一人閉じ籠った。 そんな「私」の部屋のベランダに、ツバメが巣を作った。 ※自主企画　同題異話SR -Oct…

学校に筆箱を置き忘れ、どうしても筆記具が必要となった私は、兄の筆箱を借用することに…。

「空気のように透明な魂でありたい」と願う高校三年生の角田は、サッカーの授業でキーパーをして思いがけず活躍したことをきっかけに、自身の過去を思い出し、本当の生き方に気付き始める。

20××年9月15日　このブログについて カテゴリ：エッセイ　ホラー 私はしがない零細ライターである。 弱小編集部――ここでは仮にO編集部としておこう――で日々、労働基準法と人…

「キリストは」と正平が言った。「一つだけ偉大な思想を後世に遺した。人間は平等であり、人権を有している、と。日本はキリスト教圏の国じゃない。アメリカは日本人を人間だと思っていない。…

森宮書店漫画営業部所属。俗に言うサラリーマンの花宮千景は、普段の緩さからは想像がつかないほど、夜はドＳと変化する。その性癖は、ただただ愛するドＭの恋人のためにのみ注がれる。 そし…

予備校での浪人生活に飽き飽きしていた主人公相田は、午後の講座を放棄して電車に乗り込んだ。電車は見覚えのない海のある駅にたどり着き……。水族館での小さなエピソードに相田は人生の無意…