「童話 人外」を含む小説

民話ベースの童話になりますが、お目に留まったら大変うれしいです。

寒い寒い冬の日、幼い少女セイランジュは、大好きなお母さんを亡くしました。 「お母さんはね、お星さまになったんだよ」 泣きながらお父さんが指さしたのは、淡い薔薇色のお星さまでした。…

「サラ、眠れないの？　じゃあ、ちょっと散歩に行こうか」 　サラは、動くクマのぬいぐるみのマルクといっしょに、楽しい夜道の散歩に出かけた。 　花のドレスで踊る妖精に、明かりを閉…

唯一の肉親だった祖母を亡くし、天涯孤独となったエミリア。 エミリアは村の偉い人たちに言われて何年も続く天候不良の原因を探るため、魔物が出ると言われる危険な森へ行くことになった。 …

おとぎの国と呼ばれる大国に挟まれた小さな国の、そのまた小さな村の片隅。 そこで占い師を生業としている少女ターシャは、ある日家の前でおなかを空かせて倒れている狼と出会った。 弱った…

昔、むかし、あるところに。一匹の化け物がおりました。 石でおおわれた狭い場所にいた化け物が出会ったのは、銀色の体毛に、緑の目をした、腕が二つに、足が二つの、ひょろくて小さな生き物…

なんていうか、そう独り言みたいなやつです。

飛べなくなってしまった竜と少年の友情、その始まりを描いた物語。 暗い、暗い森の中、竜は少年に出会いました。 モチーフは児童書籍や童話です。 追記＊印のところは加筆修正したとこ…

人と人外の様々な関わりを描いた一話完結の短編・ショートショート群です。 「化け物と人間」：SF（すこしふしぎ）。学者と家政婦、化け物と人間の主従の話。 「オオカミと赤ずきん」：…

　独り暮らしの童話作家・ユイは、ある日散歩していた海辺で、仔犬を拾う。 　獣医さん曰く「これは大型犬種だね。大型犬は1年で12歳、2年目からは7歳ずつ年を取るんだ」。 　へぇ。 …

カーゴシップによるレーザー爆撃を行うため、鬼が各所に設置した対空砲を破壊する旅をしてきた桃太郎一行は、鬼ヶ島にある最後の対空砲を破壊した。しかしその旅の途中でイヌとサルは戦死、残…

　天蓋の崩れかけた教会で、一人祈る貧しき少女。 　その美しい姿に恋をした悪魔は、彼女を守る為に神の奇跡を演じ続ける。やがて聖女として崇められる様になった少女は、自らを神の寵児と信…

失われつつある懐かしい故郷の原風景に思いを馳せる。 第26回新美南吉童話賞応募作品

昔のとある怪物のお話。

　「はじめまして」そう微笑んだ女は、『人』ではなかった。 これは『人外』と呼ばれる男と、名のない『神』の、恋のお話。 　 「ただひたすらに、貴方を思う──」

　国内最大手を誇るネット小説投稿サイト『Ａｖａｌｏｎ』。 ハンドルネーム『クロン』を名乗るその男は、Ａｖａｌｏｎで圧倒的支持を得ている人気作品を投稿するネット小説作家の一人であっ…

生け贄として龍神さまの元へと赴くこととなった私は、そこで龍神さまの本当の姿を知ることとなりました。 とてもお優しい龍神さま。心惹かれる存在です。 だけれどどうしてもどうしても無理…

「わたしのことを食べて下さい」 　魔王が助けた――、いや、正確には食べる為に奪った筈の盲の少女は、眼前で堂々とそう告げた。 　被食者と捕食者の間に芽生えた奇妙な関係は、やがて魔…