可愛く優しく、しかしそれだけでは終わらない子供に痛みと教訓を伝える部分もしっかりと入っている印象が深い作品です。分かりやすく柔らかい言葉と愛らしいキャラクター達で綴られながらも、現実的な戒めの意味合いも覗くお話に作者様の素晴らしい手腕を感じました。子供に理解させる前提で書くというのは大変でしょうが、こちらの作品はそこをきちんととらえていて本当に童話として成り立ち、大変感激しました。正直、絵本として売られていたら購入させて頂きたいです。
漢字を一部平仮名にしたりなど、書き方までこだわって細部まで子供に読み聞かせるような童話を意識してらっしゃるのがまた感動しました。
まさに教えを含んだ純度の高い児童文学です。