「短編 切ない」を含む小説

『わたしはここに客として来たはずでした、けれどいつのまにか店員となっていたのです。』 　幸せなりたかった少女。少々暗めの詩的掌編です。

　――――きっとあのとき、私はあなたにキスすべきだったのだ。二人の関係を抱き締めていくために―――― 「私」は、高校の校舎を訪れる。 あき教室でひとり、「彼女」を思い出す。生き…

【第2回「G’sこえけん」音声化短編コンテスト　ASMR部門応募作品】 ……幽霊なんかに好かれてたまるか、だと？ ふふ～ん、言ってくれるじゃないか。 じゃあ、キミがアタシと仲…

浪人中に書いていた短編です。同級生の大半はもう大学生で、かといって高校生に戻れるわけでもなく、自分だけ宙ぶらりんのままこんな淡くて純粋な恋愛ももうできないんだなって思って書いてた…

私の彼は天文部に入っている学校でも有名な星座好き。でも私は、星座なんて大嫌いだった──。星が光る夜の、切ないラブストーリー。

「私」は名前しか知らなかった「許嫁」との文通を重ね、「彼」に惹かれた。 だが、時代の波に飲み込まれ、無情にも二人は引き離される。 懸命に動乱の時代を生き抜いた「私」と、「私」…

どんな時も、どんな状況も、僕には夢のようだった。 いつも夢を掴んでいる気がしていた。 例えどんなことが、あったとしても――。

私は最近、不思議な夢を見る。 それは、亡くなった妻からのメッセージ。

作文コンクールに実話怪談を提出したのがまずかった？ わたし――矢崎裕美は国語の江住先生に生徒指導室へと呼び出された。 江住先生って優しそうだけど、ちょっと頼りない。 そう思…

私と婚約者の間には愛なんてなかった。 だから、彼との婚約破棄しよう、と言われても特に動じなかった。だというのに。婚約破棄した途端、彼の思いが溢れてきてところでとある男に出会い―…

ご近所さんで幼馴染みの男女のもだもだ。 花粉症が縁で、久しぶりに交流ができた久仁子と秀春。 「なんだよなぁ。かわいいよなぁ。ずるいよなぁ」 ちょっと待って！ それって、わたし…

　鏡を見るたびに、今が“その時”だとわかる。それはわたしだけではなく、皆がそうだ―――― 　うまく行かない現実のなか、どうしようもなく好きな人がいる。 　切ない恋の掌編です。

コンビニで働く大学生の彼は、毎日決まって真夜中にアメを買いに来る女性に恋心を抱くが…… 落語でも有名な京都の怪談『子育て幽霊』をモチーフにした切ない恋愛ホラーです。

たとえば、とりとめもない、けれどもわたしの胸をぽっかり空いたようにするこの感情をどこへ向かわせればいいのだろう。 ありふれた日常の些細な揺れを描いた短編小説です。

白髪・隻眼の女性は、毎晩空に広がる星々を眺めていた。 飽きることさえ忘れ、静寂と月明かりの中、じっと一つの瞳で空を見つめる。 そこへやってきた腐れ縁の男に彼女が溢す言葉とは——

花が咲いては枯れるのを繰り返すように人は出会いと別れを繰り返す。 夏っぽいラブソンの歌詞を作ってみました！ こういう恋がホントにあったら切ない… ほんとは曲にしてYouTube…

新垣直久はラベンダー畑を歩いていた。 毎年同じ月の同じ日、同じ時間に、この場所を訪れている。 隣を歩くのは直久が思いを寄せる女性、椎名美里。 彼女はもう、この世界には存在しない…

桜の季節のちょっと切ない恋物語を書くつもりが、いつの間にか主人公が歪み、いつの間にか2人も死んでいました。こんなはずじゃなかった。 学校の文芸サークルに寄稿した作品に修正を加…

気が付くと、彼はそこにいた。彼の目に映ったのは、人も動物も誰もいない、荒廃した世界だった。

2023年7月に行われた、Twitter企画「文披31題」で書いたものです。 ジャンルがバラバラなので、系統ごとにまとめてみました。 こちらは閉塞感に満ちた世界で、どの主人公も何…