「若君」を含む小説

時は戦国。大坂城で日陰の姫と絵師の少年が出逢う。◇ いちは、大坂城の外を知らない。外について尋ねる相手もいない。城内の女達にとって、いちは「死ななければよい」存在であり、お正月に…

若君に招待され、屋敷を訪れた四つの領の後継者とその従者たちだったが、若君は来ず、謎の怪物に襲われることになる。 消えた屋敷の者、開かない扉、そして見つかる遺体。 一方外では、若君…

「これは…何の花だ?」 男の手には葉の紋章が、女の胸には花が咲く世界。 百花の国と呼ばれるプリヴェイルでも見たことがない花の文様が突然彼の手に現れる。 愛の女神、ルシタルテの祝福…

私、シャルロット＝リシュー。 リシュー男爵家の娘なのだけど、今は甘味処の店主。 どうしてかって？ レビンを煮る匂いで、前世で大好きだったおばあちゃんのことを突然思い出したの。…

天才暗殺者・虚空に拾われるも、適性がなく落ちこぼれの少女・紗月。 和平の婿入り行列に男装して潜入する初任務の最中、標的である若君・幸白に見抜かれ、逆に守るよう脅迫される。 それは…

時は江戸時代初期。岡山藩の元奥女中・秀麗尼によって綴られた門外不出の性の秘伝書がある。

　今は昔のそのむかし。河内の国に生まれたとある若君は、姫君として育てられました。やがて若君は数奇な運命の下、大きな鉢を被ったまま彷徨うこととなり——。 　何故鉢をかぶせられたの…

　跋扈の国の当主、鈴城羅山の嫡男、頭栗の守役になった剣介。10年後、頭栗が人質として他国へ送られてしまう。頭栗の弟、美成の守役となった剣介だが、わがままな美成に手を焼く。剣の稽古…

月鬼。 月からやってきたという鬼は、それはそれは美しい姿をしていたそうだ。 時が経ち、その姿もはるか昔のこととなった現在。 色素が薄いものほど尊ばれる月鬼の一族の中、三津木香夜…

上級仕立て士の孫娘ナナは、日本人の父と異世界（ゲシュティ）人の母をもつ異次元のハーフ。 そのせいか、小さいころから2つの世界を行き来している。 そんなナナの特技は、一度食べた味を…

時は天聖八年、佳宮の地に生まれた内弁慶な少年、涼平。領主の息子である彼は、隣国の若君・翔平と友達だったが、運命の歯車は動き出して……。“艶”と“清”が入り乱れるボーイ・ミーツ・ボ…

とある屋敷の若君、実動（さねいつ）の様子がここのところおかしい。 そんな噂を屋敷で働く者達が口にするようになって、どれほど経つだろうか。 ある日、女房の墨江（すみのえ）は、当の実…

大国ジュダイヤの城に、ナレイという名の少年がいた。 　使用人の中でも使い走りで、取り柄もなければ根性さえもない。 　だが、この大国の姫君、お転婆娘のシャハロとは、実を言うと幼馴染…

むかしむかし時は平安の世、源氏物語の後の時代。 関白左大臣には二人の御子がおった。 瑠璃のように美しいその二人の御子は、やがて立派な若君と姫君に成長し……。 でも実は、この二人…

謀反の罪を着せられ逃亡する若君と、失敗ばっかりの女魔導士が出会います。 女魔導士はこの異世界ではかなりブラックな魔道業界で、人間性を奪われ搾取されつづけているのですが…。 それで…

時は江戸時代後期。 幕末動乱もまだ始まっていない天保期。 会津藩校『日新館』一の秀才・大野冬馬は藩主の命により、親元を離れ、知己もいない江戸で出仕することになった。 冬馬が仕…

この物語はあくまでコメディーです。 時代背景や社会通説など その殆どが創作である事を御了承の上 お付き合い下さいましたら幸いです。 時は今からそう遠くないが近くも無い昔。 都か…

物心ついた頃から他人には見えない妖怪(もの)が見えていた高校生の道摩満。ヒトと妖怪の区別が付かず、そのせいで周囲に馴染めずいつも孤立していた彼は、ひょんな事から妖怪相談所を営む安…

あーっ陛下！困ります！〇×で□△されては！陛下！あーっ！ 　 ＮＨＫでやっていたドラマ『アシガール』が面白すぎて、ついインスパイアされて書いてしまいました。ちなみに、若君様が平成…

舞台はとある寒冷地。 凍った湖に面して、雪に閉ざされたある小さな屋敷の中で、さる貴族の若君と、その付き人のメイドが繰り広げる対話劇。