「粉雪」を含む小説

12月24日。 北海道の高校生たちは翌日から始まる冬休みに奮起しながら、もう一つの行事に心をときめかせていた。 雪が降りしきるホワイトクリスマス。 粉雪が教室の外の世界を埋め…

「お会いしとうございました、魔王様。これより先は、魔王近衛隊隊長である私が常にお傍に仕えさせていただきます。」 高校入学式後の新入生で賑わう廊下にて、山之辺優菜の前に跪く一人の…

気候によって移っていく原稿用紙と、一人の女。

人影のない改札口であなたは革の手袋を外した。そして……

『コバルト短編小説新人賞』【もう一歩の作品】 帰って来た恋人の良菜（らな）は雨に打たれてぺしょぺしょになっていた。粉雪のようだったはずの肌が、今は牛乳寒天のようなぷるぷるさで。…

変な設定でたまには恋愛書きたいと思って 書きました。 出来れば最後まで読んで欲しい

　今日は、クリスマス・イブ。窓からは、白い粉雪がハラハラと舞っているのが見える。 　キリストが生まれた前夜……世間では実に下らない盛り上がりを見せている。それを象徴するかのように…

高校二年生の晴彦が拾ったお守り袋の持ち主が現れた。 かわいい顔をした女生徒だったが・・

アスピリンの粉末が繋ぐ、少年と少女の「いのち」の物語――

学校から家に帰る途中、ふいに制服に赤い染みがついているに気が付くーー。

３ 「う……ん…………あ……れ、此処……は？」 　仰向けで倒れていた私の視界を支配していたのは辺り一面の霧だった。 　ゆっくりと身体を起こしてみるも、まだはっきりとしない頭と、…

粉雪が舞う真冬の公園に真っ白のワンピースを着た少女が舞う。異世界に来てしまったかのような不思議な感覚に襲われた青年は思わず見つめた。 視線に気づいた少女が柔らかく微笑む、彼女は自…

流れ者の稲次郎は真冬の北海道で日雇労働者として護岸工事に従事していた。ふとしたきっかけで年上の明子と出会い、そしてふたりは恋に落ちる。しかし行方不明にしていた夫が帰還し、二人の運…

　身勝手な倫理に生きる男・阿修羅。粉雪の舞う晩、暴力団組長の屋敷前で警備に当たっていると、どこからともなく現れた長躯の女が屋敷の譲渡を迫る。暴行と恫喝が人生そのものの男が生まれて…

秋田県横手市に古くから伝わる小正月行事。「横手のかまくら」 2月の一番寒さが厳しい夜にほのかに灯されるかまくらからの暖かい灯。 二人の恋はこのかまくらから始まったんだ…… 　例え…

1990年代。 北海道の旅の果てに札幌へ移住した、大友シン。 シンは旅人のミーティングで賀代と出会うが…