だから私はそばにいたい、ちょっと頭のいい君のそばに。

12月24日。

北海道の高校生たちは翌日から始まる冬休みに奮起しながら、もう一つの行事に心をときめかせていた。

雪が降りしきるホワイトクリスマス。
粉雪が教室の外の世界を埋め尽くすのを眺めていた主人公「國田当麻」に、後ろから大きな何かが圧し掛かる。

「……いっつも、一人なんだね。君っ」

そう言ったのはクラスの人気者、「吉寺雫」。自由な校風を生かして、茶髪に染め上げた彼女は茶化す様に耳元で囁く。

いつも通りの日常に、非日常な女の子。
幼馴染として、一人の恋人として、かくしごとが——聖夜する。